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【トピックス】 新入生1,317人を迎え、杏林大学入学式を開催

杏林大学の入学式が4月5日(日)11時から桜の花が満開の三鷹キャンパス松田記念館で行われ、4学部、3大学院研究科、付属看護専門学校に入学した1,317人が、多くの保護者や教職員の祝福を受けるなか式に臨みました。
この春杏林大学の三鷹キャンパス、八王子キャンパスに迎えた新入生は、医学部105人、保健学部423人、総合政策学部361人、外国語学部268人、看護専門学校97人、大学院医学研究科8人、保健学研究科6人、国際協力研究科49人のあわせて1,317人です。


式はまず、杏林大学伝統の濃紺のガウンと角帽を着用した松田博青理事長、長澤俊彦学長はじめ4学部長、学部役職者ら14人が、新入生が着席する席の間を吹奏楽団の演奏にあわせて登壇しました。
それぞれの学部・研究科の入学者数が学事報告により紹介されたあと、長澤俊彦学長が新入生を迎えるにあたって「グローバルな視野で物事を考える力を身につけ、たえず物事に挑戦する姿勢で学問に取り組んでほしい」と新入生を激励しました。つづいて、松田博青学園長・理事長が壇上に並んだ役職者を紹介をしたあと「この大学で諸先輩が積み上げてきた長い歴史にみなさんと共に1ページを加えたい。そして数年後にこの大学を卒業するという限られた時間のなかで自分自身を成長させ、学生生活を満喫してほしい」と新入生の今後への期待をこめて式辞を贈りました。

今年の入学式には本学と長い歴史と深い絆で結ばれた協定校の一つであるメリーランド大学よりWilliam C. Beck副総長をお招きしており、来賓祝辞としてBeck副総長は「大学生活を価値のあるものにするために勉学に励み、豊かで実りあるものにしてほしい」とメッセージを新入生に贈りました。


式につづいて全ての新入生を対象に、大学生活をスタートするにあたり知ってもらいたいことや注意点などを担当教員が説明しました。学生支援センターの活動と紹介については同センター長の黒田有子外国語学部教授が、就職に関するさまざまな支援についてはキャリアサポートセンター長の武田耕一総合政策学部教授が、社会に広がる薬物の乱用に対する注意と警告については医学部学生部長の佐藤喜宣教授がそれぞれ説明しました。
式後は会場の松田記念館や大学の正門の前で記念撮影をする長い列ができており、どの学生もそれぞれのキャンパスで始まる大学生活に期待でいっぱいの笑顔でした。


 

■長澤俊彦学長式辞

 只今の学事報告にあったように、杏林学園の大学院3研究科、4学部、看護専門学校に入学された外国人留学生56名を含む1,317名の皆さん、私ども杏林学園の教職員一同、心より歓迎するとともに、責任の重さを感じています。

 杏林大学は1966年に医師であり、かつ教育者であられた故松田進勇先生が杏林学園短期大学を開設されたことに始まります。1970年に医学部とその付属病院、1972年に看護専門学校、1979年に保健学部、1984年社会科学部、名称変更して現在の総合政策学部、1988年に外国語学部が誕生しました。この間、医学、保健学、国際協力の三つの大学院研究科も発足しました。ところで、私立の学校はすべて建学の理念に基づいて教育が行われています。本学の建学の精神は「真・善・美の探究」です。真とは真理を究める為に学問すること、善とは倫理感を持ったよき人間性、人格を築き上げること、美は美しい立派な風格のある人間に成長してゆくこと、を意味します。この建学の精神のもとに21世紀型市民としてふさわしい人を育て、社会に送り出すことが杏林大学の教育理念です。

 大学院3研究科に入学された皆さん、皆さんの選択された教官の指導のもとに優れた修士、博士論文の完成をめざして下さい。4学部、看護専門学校に入学された皆さん、学園生活で最も大切なことは、自分の選んだ授業にすべて出席することです。そして不明なことは授業終了後、すぐに先生に積極的に質問することです。出席の回を重ねるごとに勉強の仕方、学問の深さ、面白さがわかってきます。特に入学してからの半年間が大切です。2008年度のノーベル化学賞を受賞された下村 脩博士は、「今の日本の若者は努力が足りない。日本の若い研究者には面白い研究があっても難しいからやめておこう、という人が多い。安全のためにリスクをとりたがらない」と学問するときの安全志向の風潮に警鐘を鳴らしておられます。この言葉は、大学院生のみならず学部生も心しておかなければならないことと思います。皆さん絶えず物事にチャレンジする精神で行動して下さい。

 いまの社会は、環境保全はもちろん、政治にせよ経済にせよ、すべて地球規模で問題の解決を図らねばならない時代です。学生中から是非グローバルな視点・視野から物事を見る習慣をつけていただきたいと思います。

 三鷹キャンパスで学ぶ諸君、ここには付属病院があり、毎日7〜9,000名の人々が出入りしています。医学生・看護学生として恥じない行動をとって下さい。 八王子キャパスで学ぶ諸君、八王子市には23大学があり11万人の大学生がいます。杏林大学生として模範的な行動をとって下さい。 皆さんが三鷹・八王子キャンパスで充実した1日1日を送り、杏林大学の用意した9つの学士、6つの修士、3つの博士の学位のいずれかを取得して、社会に羽ばたいてゆく日を迎えられることを期待して、学長の式辞を終わります。

 




■松田博青学園・理事長式辞

 中国、韓国、台湾、シンガポールからの留学生を含めて、今日新しい学生をこの学園にお迎えできたことを嬉しく思っております。

 こちらが、今日皆さんに対して祝辞をお願いしております、メリーランド大学副総長兼アジア本部長、William C Beck博士であります。Beck副総長はアメリカ空軍パイロットを経てコロラド州立大学で経済学博士号を取得され、その後アメリカ空軍大学校教授を経て、メリーランド大学に招聘され今日に至っております。

 メリーランド大学は過去60年間、アメリカ政府との契約に基づき、世界中に展開しております米軍基地において夜間の大学の講座を開設しております。その受講生は米軍4軍、つまり陸・海・空ならびに海兵隊の軍人、家族、軍属等を含めた軍関係者の中で、様々な理由から昼間のアメリカの大学に進めなかった人達のために、大学の夜間講座を開いております。転勤等がありますけれども、そこで単位を積み重ねて所定の単位数に達しますと昼間のメリーランド大学の卒業生と同じ学士号、修士号が授与されます。Beck副総長が統括しておりますアジア本部は、北は青森県三沢基地から南はオーストラリア、東はハワイから西はインドに至るまでの各基地を統括しております。日本地区での卒業式には、先ほど国歌を演奏致しました杏林大学吹奏楽団が毎年お招きを受け、その式上で日米両国国歌をはじめ数々の曲を演奏しております。私共はメリーランド大学とは長い歴史の中での深い関係があり、そのことによって今日Beck副総長においでをいただいております。

 この学園の歴史、建学の精神については先ほど長澤学長が申されたとおりで、在籍している学生数は約5000人であります。私共は皆さんをお迎えして、皆さんと一緒に先人が苦労して積み重ねてこられた学問、真理、業績、作品、技術等々を学び、可能であるならばそこに新しい1ページを加えたいと思っております。一方で私共は皆さんが議論をする際に、自分の考え、自分の意見を、自分の言葉、自分の文章で表現して相手に理解をしてもらう、また相手の表現するところを理解するように心掛けてほしいと思っております。数年後に皆さん方は大学あるいは専門学校を卒業して社会人として活動することになります。その時に備えて、学生時代に自らの意思で、他の分野の勉強をする、技術を学ぶ、外国語をマスターする、様々な資格をとる、或いはボランティア活動を行う等々を行うのであれば私共はできる限りの支援をするつもりでおります。限られた時間の中で、皆さん方が学生生活を楽しみ、且つ有意義に過ごされることを期待して、私の式辞と致します。

 



■William C Beckメリーランド大学副総長兼アジア本部長祝辞

 

【日本語訳】
 おはようございます。
 長澤学長、松田理事長、来賓の皆様、学生諸君、ご家族及びご友人の皆様方。 このたび2009年度杏林大学の入学式に出席させていただき、こうしてご挨拶をさせていただく ことを大変光栄に思います。 今日という日は、多くの皆さんにとって特別なそして重要な日であり、お祝いを申し上げます。 松田先生、この機会を与えて下さったことに心より感謝申し上げます。 本日、私がここに出席できますことは、本当に名誉なことであります。

 この入学式は、皆さんが人生の素晴らしい旅路を始めるひとつの節目であります。 今日は皆さんにとって大学生となる素晴らしい日です。この冒険には限界がありません。 科学技術のおかげで皆さんは、人間の体内にある一番小さな細胞まで調べることが可能ですし、 宇宙の果てを探索する能力も掌中にしています。指を一本動かすだけで世界中とコミュニケーションをとることもできます。ほんの2、3年前に比べても、世界ははるかに小さくなってきました。 皆さんが携帯電話を握り締めて、いつまでもメッセージを送信していらっしゃるのを拝見しますと、皆さんもこのことを実感していらっしゃると思います。

 素晴らしい歴史を持った大学に入学することになった皆さんは幸運です。 皆さんは、今や成長しつつある物語の一部になったとも言えます。「真・善・美」というこの大学の理念は、皆さんの大学生活がどのようにあって欲しいのかを端的に言い表しています。 皆さんには、知識と理解を蓄え、それらを社会と分かち合うことによってこの世界をもっと良い場所にする機会があります。私は皆さんがどんなに幸運であるのかを自覚し、ひとつひとつの機会を有効に活用して欲しいと思います。

 今まさに船出をしようとしている皆さんの旅路における重要なことの一つは、皆さんが責任を負っているということです。皆さんが行う様々な選択が杏林での教育によって価値あり且つ生産性のあるものになっていくでしょう。 このことを踏まえた上で、皆さんがこれからの大学生活を送る上で参考となる筈のいくつかを述べたいと思います。多くの人は、入学式の挨拶の最も重要な点はその長さにあるとお考えですし、私もそれが解って おりますので手短に要点だけを申し述べる様にしようと思います。 即ち私が強調したいのは次の3点であります。

 第一は、自分が特に学ぼうと思う専門分野について考え始める時期に、自分が楽しんで取り組める学問分野を選択するということです。自分が選ぶ学問分野は、その後一生自分について回るのだ、ということを忘れないで下さい。自分が好きで長いこと勉強しても楽しい、そういう分野を選択すべきだと思います。たまたまその時期に流行しているから、という安易な理由でその科目を勉強することにしてしまう大学生を私はあまりにも多く見てきました。勉強するために選んだ科目を楽しむということを良く確認して下さい。そうすれば、皆さんの大学生活はもっと価値あるものになることでしょう。

 第二は、自分が秀でている分野を選んで下さい。例えば、もしも数学が特に得意ではなければ、その先の人生ずっと数字を扱っていかなければならないような学問分野は、選ぶべきではありません。 ご両親や親戚の人が数学に関する学問分野で良い成績を上げたからといって、あなたにもできるとは限りません。自分の学問的資質がどの分野にあるのか賢く判断して下さい。 現時点で皆さんは、自分の学問的な強みがどの分野にあるのかを分かっている筈だと思います。 その知識が有利になるよう活用しましょう。そうすれば皆さんのこの大学での時間はさらに楽しく、さらに実り多いものになると思います。

 最後になりますが、学生生活と大学での経験を楽しんで下さい! 多くの人々は大学生活を振り返ってみて、自分の人生の中でも最高の日々だったと感じています。皆さんはこれから新しい友情を築いたり、一生続く人間関係を育んだり、自分の人生の将来設計を始めることになります。皆さんにとってこれから非常に楽しい時間や努力を必要とする時間が来ることを知っておいて 下さい。皆さんは両方の時間から色々なことを学ぶことが出来ます。限られた時間を有効に使ってたくさん勉強しなければならないでしょうが、同時に杏林大学で勉強する機会を得るという経験がどんなに楽しいものかを忘れないで下さい。皆さんにはこれからわくわくする時が開けているのですから、それを是非楽しんで下さい。

 まだ比較的若い皆さんには、今迄申し上げてきたことが多くを期待しすぎているように思われる かも知れません。確かにそうでしょう。けれども私が知り得る最も成功している人々は、今迄 申し上げてきたシンプルなガイドラインに沿った生活をすることによって、学問的にも私生活でも実りある結果を手に入れております。皆さんひとりひとりが、この大学生活を豊かで実り多いものにするようベストを尽して欲しいと思います。

 ちょっと長くなったかも知れませんが、長澤学長、松田理事長、この入学式という特別な式典に 出席する機会をいただきましたことに、改めてお礼申し上げます。 この日を皆さんと共に過ごせることを誠に光栄に思います。 皆さんのこれからのあらゆる努力に対して、心から幸運をお祈り致します。


2009.4.6

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