2009年杏林大学3月卒業式
卒業生の皆さんへ
厳しい社会状況にもそれぞれの力を生かして活躍してほしい
杏林学園において所定の課程を修了して、本日社会に羽ばたいていかれる1138名の皆さんに心からお慶びを 申し上げます。 三鷹・八王子両キャンパスでの学生生活には、皆さんそれぞれの思い出がたくさんあることだと思います。無事 卒業の日を迎えることができたのは、皆さん自身の努力が実ったことは勿論ですが、学業成就を導いてくださっ た教職員の方々、学生生活を支えてくださったご家族のご恩と、そして感謝の念を忘れてはならないと思います。 皆さんの在学中に、三鷹キャンパスでは皆さんのこれからの臨床研修や勤務の場所となる新しい病棟が次々と 建設されました。八王子キャンパスではコートヤード空に象徴される、キャンパスアメニティが次々と改善されま した。これからの学園の発展については、先月創刊号が発行されました「杏林大学新聞」が、今後卒業生の皆さ んの手元に定期的に届くことになると思いますので、母校の発展をこの新聞等を通して見守り、応援していただ きたいと心から思っております。
さて、これから皆さんが活躍する社会は、全世界に及ぶ経済の破綻、環境破壊、格差社会の増大などたいへん な状況にあります。しかしこれは日本一国のことではありません。全世界を巻き込んだグローバルな現象であり ます。このような社会状況の中で、これから社会に出て活躍していく皆さんに今、求められていることはどのよう なことしょうか。私は三つあると思います。 第一は、物事の全てをグローバルな、視野から見ていただきたいということであります。世界地図で日本を見ます と、アメリカ大陸と中国大陸の間にある、資源に乏しい小さな国であります。しかし、長い間の優れた文化と伝統を 有している国であります。どのような社会にこれから出て活躍されるとしても、日本のことを認識し、誇りに思って、 仕事に就いていただきたいと思っております。 第二は、皆さんが社会に出たら、法令を遵守して社会生活を営んでいただきたいということであります。どのように 優れた着想と行動であっても、それが社会の規範に反するようなことであればこれは全く価値がありません。 第三に申し上げたいことは、全てのことに誠実に対処していただきたいということであります。いわゆるスタンドプレー はすべきではありません。どんな些細なことであっても、誠実な態度で向き合えば、必ず社会は皆さんのことを評価 してくれると思います。 ところで日本は今、世界で類を見ないほど高齢化社会に入ってまいりました。そのため、医療・介護・福祉などの 社会保障が大きな問題となって取り上げられております。皆さんもやがては高齢化の仲間入りをすることになります。 そのような時、大切なことは何かと申しますと、若い時から健康に最大限の注意を払って生活をして心身ともに元気 であるということであります。人生は一度だけです。どうか素晴らしい一生を皆さんに送っていただきたいと心から望 んでおります。卒業生皆さんのご多幸とご活躍を心から祈りまして、学長の式辞と致します。
(2009年3月卒業式 式辞より)
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