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ハバロフスクで熱傷講習会 医学部山口教授に州大臣から感謝状

 昨年8月ロシア・ハバロフスクで起きた石油精製工場火災事故で、当院高度救命救急センターの山口芳裕教授が外務省などの要請を受けて現地に出向き、全身大やけどを負った患者を日本に搬送して当院で手当てを行いましたが、体表96%、Ⅲ度の深い熱傷のため治療むなしく亡くなりました。
 山口教授は、この体験をそのままで終わらせることなく、今回の事例を現地で報告して今後の日ロ間の救急医療の協力関係充実につなげたいと現地の大学の学長や医療関係者に伝えたところ、現地の領事館を通じて日本の外務省の協力を得て、セミナー開催の運びとなりました。
 

 9月26日と27日にハバロフスクで行われた救急・熱傷に関するセミナーには、極東ロシア地方の救命センター長や熱傷センター長ら30人が参加しました。
 この中で山口教授は、搬送されたロシア人患者の当院での治療を詳しく報告するとともに、搬送までの現地での治療のあり方や搬送協力要請のタイミング、それに航空搬送時の強い振動や離陸時の急な気圧の変化・酸素濃度低下への対応など遠距離搬送の問題点を詳細に説明しました。セミナーに参加した医師たちからは「身体の半分を超える熱傷部位に植皮する皮膚をどうやって確保するのか?」などの質問が出されていたということです。
 

 このセミナーに対して、ハバロフスク州政府の産業大臣から日ロ間の医療協力に大きく貢献したとして山口教授に感謝状が贈られました。

 これらのことは、現地の新聞『太平洋の星』Pacific Star(ロシア語でTikhookeanskaya Zvezda)や、北海道新聞でも紹介されました。



2012.10.02

上)セミナーのテキスト 下)感謝状

上)セミナーのテキスト 下)感謝状

  セミナー受講者の皆さんと

  セミナー受講者の皆さんと