受験生サイト サークル紹介 学生支援ポータル 学納金サイト  [在学生・保護者専用]

肺動脈形成術指導のためMayo Clinicに招聘される

 当院教授佐藤 徹、助教伊波 巧が、アメリカミネソタ州にあるMayo Clinicにおいて慢性肺血栓塞栓症患者に対する肺動脈形成術の立ち上げを指導するため招聘されました。
 当科では慢性肺血栓塞栓症に対する肺動脈形成術を世界に先駆けて2009年より開始し、既に120例を施行しています。2013年11月に行われたアメリカ心臓病学会でこの成績を発表したところ、Mayo Clinic Cardiovascular Centerが興味を持ち、当科の吉野秀朗教授の仲介を経て、2014年2月に片岡雅晴前助教を始めとする我々チームで教育講演を行いました。
 そして今回第一例目の施行を援助するため、8月10日にクリニックのあるロチェスターに赴き、11日に立ち会いました。前半の2時間は我々の説明する、施行のコツを分かってもらえず成果がなかったのですが、後半の2時間で少しずつ理解してもらえ2本の肺動脈枝を開通し成功裡に終了することができました。佐藤、伊波ともすっかり疲れ、12日には慌ただしくロチェスターを後にしました。
 この手技は、実は2001年にアメリカのハーバード大学で始められたものですが、合併症が多いため実施されていませんでした。それを主に岡山医療センターと杏林大学で安全で有効な手技として再開発したもので、世界的に注目されています。
 今後も日本の患者さんのみならず世界中の患者さんの治療に役立てたいと思っています。

2014.8.15 循環器内科教授 佐藤 徹