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医学部・小林富美惠教授 「三日熱マラリア」で日印研究交流を開始

 今年6月、文部科学省の戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−インド研究交流」の26年度新規課題として「三日熱マラリア」に関する研究が採択されたのを受けて、本学医学部感染症学の小林富美惠教授が11月8日から13日までインド・チャンディガールを訪れ、インド側の研究者とマラリア重症化の早期診断技術の開発に向けて本格的な協議を行いました。

 戦略的国際科学技術協力推進事業は、文部科学省の委託を受けて、科学技術振興機構(JST)が国際研究交流を支援するために平成15年度から実施しているもので、今年6月、日本とインド間の研究交流として、小林富美惠教授が日本側の研究代表を務める研究交流課題:『三日熱マラリアの重症化におけるTLRの役割と重症化を予知する早期診断技術の開発』が、平成26年度の新規課題として採択されました(注:TLRは細胞表面にある受容体タンパク質の一種)。
 採択後初めてとなる今回のインド訪問で小林教授は、インド側のカウンターパートである医学教育・研究大学院(PGIMER)医寄生虫学部門のラケシュ・シガール教授と今後の研究計画や双方の役割分担、来年度以降に開催が予定されているシンポジウムの企画・立案、若手研究者の招聘計画などについて意見交換しました。
 マラリアの重症化は一般的には熱帯熱マラリアで起きますが、インドでは最近三日熱マラリアによる重症化例が増加しているということで現地ではこの問題への関心が高く、小林教授は地元紙のインタビューを受け、「日本—インド2国間研究交流」の開始が各紙で大きく取り上げられました。記事ではこの2国間研究交流の意義や、PGIMERで行われた小林教授と新倉 保助教の講演の内容などが紹介されています。 
 研究交流を開始した小林教授は「今、インドは乾季ですが、来年度の雨季(マラリア流行期)に研究が効率よく進むように、双方連絡を取り合ってしっかりと準備をしていきたいと思います」と話しています。

2014/11/25