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第2回杏林APラウンドテーブルが開催されました

 第2回杏林APラウンドテーブルが、平成27年1月20日(火)に三鷹キャンパスで行われました。今回は、前回も参加の聖徳学園高等学校、順天高等学校(SGH)、青梅総合高等学校、三鷹中等教育学校に、新たに関東国際高等学校、大成高等学校の2校が加わり、校長、副校長、教諭ら7名が参加し、杏林大学側と活発な意見交換を行いました。
 
 まず、AP補助事業で行われる1月31日からのIELTS試験対策講座に高校生が既に18名申込を済ませていること、3月に行われる日英中トライリンガルキャンプにも高校生が18名申し込んでいることなどの報告がありました。

 跡見裕学長の挨拶の後、高大接続推進室長の稲垣教授より杏林大学の高大接続(大学教育再生加速プログラム)の事業内容が簡単に紹介されました。

 次に、高等学校の参加者より忌憚のない意見や要望が発言されました。

 まず、関東国際高等学校からは、「杏林大学へ来ている中国人留学生と、高校生や本学大学生が英語で協働ワークをしてその成果を英語で発表する」というトライリンガルキャンプの内容について、「これまでこのような国境、言語、高校生・大学生という立場の枠を超えた交流を探していたがなかなか見つからず、このキャンプは非常にありがたい」との意見が寄せられ、「急ではあるがぜひ参加させたい」と申し出がありました。「高校の教員も参加させたい」との意見も出ました。 

 また、高校生にベトナムで食糧自給問題の課題解決型海外研修を行った聖徳学園高等学校からは、本学の総合政策学部のマルコム・フィールド教授が参加したことにお礼が述べられました。
順天高等学校からも、「海外でのフィールドワークを順天高校の生徒は行っているが、外国人教員や専門研究分野などの資源が高校には限られており、この点で杏林大学の持つ資源を利用し、高大接続においてプロジェクトの共同開発・共同実施を期待している」との意見が出ました。総合政策学部の岡村准教授からは、本学の教員はタイ、台湾、ベトナム、中国などに研究フィールドを持つ者も多く、今後の連携の可能性が示唆されました。

 最近重視され始めた教育の3要素である思考力・判断力・表現力については、青梅総合高等学校から、「総合学科のなかでキャリアを見据えた教育として10年も前から実施してきており、昨年12月の中教審の高大接続の答申にはいち早く対応している。しかし、海外研修等のグローバル化は都立高校として予算・人員の関係で、私立高校に比べると遅れている。しかし、修学旅行を海外で行ったり、海外からの教員や学生の受け入れを強化して、生徒にグローバル体験をさせている」という意見が述べられました。三鷹中等教育学校でも、「3・4年生中心に、シアトルでのボランティア体験などの海外研修の機会を提供しているが、課題解決型の研修までには至っていない」とのことでした。大成高等学校では、「数年前から海外研修を実施し始めたばかりとのことで、この杏林APラウンドテーブルでいろいろな情報を収集していきたい」とのことでした。

 また、中国語教育については、「近年の日中関係が冷え込んでいることで、高校や大学で中国語を学ぶ学生が大きく減ってきている」と関東国際高から指摘がありました。「一時的な政治状況に左右され、長い歴史のある日本の中国語教育を停滞させてはまずいので、杏林大学の日英中トライリンガル育成に期待している。そのためにも、高校からの中国語既修者の受け入れを大学でスムーズにしていただくことが重要だ」との貴重な意見が寄せられました。

 さらに、聖徳学園高、順天高より、「杏林大学がハブとなって海外研修のプログラムを複数の高校と共同開発して主催することで、高校生・大学生の交流と大学資源の活用、そして高校同士の交流が促進される高大接続の醍醐味を味わうことが可能ではないか」と提案がありました。

 AP補助事業で開設したライティングセンターの有効利用について、「高校生が、大学生チューターとともに、短期海外研修に出かける事前準備として必要となる、自己紹介、自分の家庭・学校・地域の紹介などのライティングを行う場として提供できる」と、本学の喜多バージニア特任講師が説明しました。

 会を締めくくるに当たり、ポール・スノードン副学長が、「杏林大学は、昔から中国の有数の大学と提携しており、そこで、高校生・大学生が一緒に研修を受けられるようにすることも将来的に可能である」と述べました。

 閉会後、座席を離れても名刺交換を含め談笑が長く続き、意義深い第2回杏林APラウンドテーブルが終了しました。


2015. 1.21
〔高大接続推進室〕