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精神神経科学教室 古賀良彦教授の最終講義

 2016年3月をもって退職される古賀良彦教授の最終講義が、2月10日(水)の夕刻に三鷹キャンパスの臨床講堂で行われました。講義のテーマは、古賀教授が1976年に杏林大学に赴任されてから41年にわたって息の長い探究をなさってきた「脳機能画像の健康科学への応用」です。脳波研究が花盛りだった1990年代を振り返りながら、その後の解析方法の発展(高解像度脳波)と画像応用を紹介し、世紀をまたいで藤田憲一講師(当時)、ついで鬼頭伸輔講師(当時)とともに学会発表を推し進めてきた経頭蓋磁気刺激療法(transcranial magnetic stimulation:TMS)の臨床応用に至るまで、神経生理学研究の基礎と応用について懇切丁寧に解説されました。
 講義の締め括りとして、古賀教授の人柄がよくにじみ出た「いざよく学び、いざよく遊べ(study hard, play hard)」という言葉を残し、いつもまでも鳴りやまない拍手の中、話を静かに終えられました。会場が感動の熱気に包まれたことはいうまでもありません。講義のあと、古賀教授の日頃の優しい指導に感謝して、医局、女性教授の会、病棟看護師、外来看護師、看護専門学校から花束が贈られ、一人一人に対して興奮冷めやらぬ素敵な笑顔で応じておられた姿が印象的でした。
 知的好奇心に溢れながらも、笑いと涙のスパイスの利いた、「世界一受けたい授業」の名にふさわしい素晴らしい講演だったように思います。

(医学部精神神経科学教室学内講師、病棟医長 田中伸一郎)

2016.2.25