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整形外科学教室青柳貴之助教が日本骨・関節感染症学会奨励賞を受賞

 整形外科学教室の青柳貴之助教が日本骨・関節感染症学会に発表した論文「Analysis of the risk factors for febrile neutropenia in patients with bone and soft tissue sarcoma」が、第9回 日本骨・関節感染症学会奨励賞(大正富山AWARD)に選ばれ、7月8日、9日に岡山で開催された第39回日本骨・関節感染症学会で表彰されました。

 本論文は、化学療法を必要とする高悪性度骨軟部肉腫の患者において、化学療法に伴う重篤な副作用である発熱性好中球減少症の発生頻度や危険因子を調査するとともに、既存のリスク評価法(MASCC risk index)が骨軟部腫瘍では有効でないことを検証し、それに変わる独自のリスク評価法の確立を試みた論文です(Anticancer Res. 2015 Apr;35(4):2375-83.)。

 青柳助教は「名誉ある賞を頂き、大変光栄に思っております。肉腫は『忘れられたがん』とも呼ばれる希少がんで、専門としている整形外科医や研究者も少なく、有益なエビデンスも少ないのが現状です。全身化学療法の導入は、かつて不治の病といわれた骨肉腫の治療成績を著しく向上させましたが、通常の癌腫に用いるよりも遙かに多い抗がん剤を使用するため、発熱性好中球減少症などの副作用の管理はきわめて困難です。そこで、少しでも安全に抗がん剤投与を行うことが出来ればと考え研究を始めました。研究論文の作成にあたり、市村正一教授をはじめとする教室の皆様にお世話になりましたことに心より感謝申し上げます。本研究が、肉腫診療の質の向上に役立ち、患者さんやご家族のためになれば幸いです」と受賞の喜びを話しています。


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中央 青柳助教

2016.07.22
整形外科学教室