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八王子学生発表会で本学久野ゼミが三年連続最優秀賞

第8回大学コンソーシアム八王子学生発表会が12月3日、4日、八王子市学園都市センターで開かれ、本学総合政策学部の久野ゼミナールが市政提案部門において三年連続・三回目の最優秀賞を受賞しました。

発表会には市内12の大学・短期大学・高専から193団体が参加。産業提案部門(口頭発表、ポスター発表など)と市政提案部門(八王子市長への直接提案、口頭発表など)において専門の学びやアイデアを活かして地域の産業振興や活性化に関する提案を行いました。

最優秀賞の久野ゼミは、「続々・宿場町八王子再生機構の提案 ~清流米と江戸東京野菜を用いた新地域ブランドの創出~」をテーマに発表。具体的には、八王子が宿場町化した江戸時代、峠越えのお供として旅人から「にぎり飯」が愛されていたことに着目。いまも絶対的な特産品が確立されていない八王子において、市内で生産されている希少な清流米と江戸東京野菜を用いた新しい「にぎり飯」を市内の大学生が開発。これを宿場町八王子の特産品として、高尾山登山に訪れる日本人や外国人に対して販売することを提案、「八王子らしさ」、「実現可能性」、「独創性」、「プレゼン力」、および「質疑応答力」などの審査項目が総合的に評価され、受賞にいたりました。

これまでも同ゼミは、「宿場町八王子再生」をテーマに各種の政策を市長に提言してきており、一昨年は、八王子の中心市街地が富士・箱根方面に向かう中国人団体観光客の前泊地となっているという調査結果を指摘したうえで、市内のインバウンド需要を開拓するための中国人向けのマップの作成等を提案、実際に市と協力しながらマップを作成しました。昨年は、中国人団体観光客のみならず、多様な国籍の個人旅行客にも八王子を選んでもらえるよう、市内の空き家を「日本文化を体験可能な外国人向け素泊まり宿(木賃宿)」として改築・整備することを提案しました。今回は、一昨年、昨年に続き、宿場町八王子再生構想の提案第三弾となりました。

杏林大学からはこのほか、市政提案部門「口頭発表」に木暮ゼミナールから2団体、マルコム・プレゼミナール、久野ゼミナールから各1団体の計4団体が参加しました。

2016.12.5

●参加学生の感想

【市政提案部門・学生が八王子市長へ直接提案!~最終選考会~】
「続々・宿場町八王子再生機構の提案 ~清流米と江戸東京野菜を用いた新地域ブランドの創出~」
(最優秀賞)
(総合政策学部・久野ゼミナール・続々宿場街班)岩瀨匠偉、押之見晃介、福山功樹、山﨑祐汰、川尻瞭太、渡邉茉以

総合政策学部総合政策学科2年 岩瀬匠偉
今回のコンソーシアム八王子学生発表会で、私たち久野ゼミ「続々・宿場町班」は、先輩方の過去の提案を踏襲するかたちで、かつて甲州街道沿いの宿場町であった八王子において、地元のお米と具材を用いて日本人学生と留学生が共同で新しい「にぎり飯」を開発、高尾山を訪れる多様な国籍の登山客をメインターゲットとして地域の新たな特産品にすることを提案、多くのかたのご協力もいただき、三年連続で最優秀賞を頂くことができました。

私たちが八王子の特産品として「にぎり飯」が相応しいと考えた理由は以下の五点です。第一に、「にぎり飯」は八王子が宿場町であった時代から峠越えのお供として旅人から愛されていたこと。第二に、「にぎり飯」は日本人のソウルフードであり、絶対的な知名度をほこり、そこに置かれていれば自然と手が伸びてしまう不思議な魅力を持っていること。第三に、近年、外国人の人気も高まっていること。第四に、市内で生産される農産品を活用でき、なおかつ八王子市高月で作られている「清流米」(秋川の水で作られている希少な東京米)の後継者不足の問題解決の糸口になると考えたこと。実際、八王子がほこる「清流米」は、あと10年で消滅する危機に直面しているとも言われています。最後に、「にぎり飯」は生産・加工が容易であり、特産品化して高尾山の登山客に販売した場合、その恩恵が一部企業ではなく、市内の米屋や仕出し弁当屋など多くの中小企業に波及すると考えたことです。同時に、指定のレシピと清流米と江戸東京野菜を用いて「にぎり飯」を生産・販売する業者に対して、市が認定を行う制度についても提案しました。

本番はわずか10分間のプレゼンでした。しかし、メンバー全員がその10分間のために数百時間を費やし、取材、リサーチ、そして発表の練習に力を尽くしました。代表者として、市長をはじめとする数百人の聴衆を前に発表させて頂いたことにとても感謝しています。また、私たちの提案にご協力・ご指導を頂いた市内の農家や企業、行政関係の方々、諸先輩・先生方にも再度御礼申し上げます。私たちのゼミでは、「プレゼンテーションの目的は、それを聞いた人に行動を促すためのもの」と教わっています。今回の提案が一日でも早く実現できるよう、再度、問題点などを検討しつつ、実現に向けて行動を開始したいと思います。


【市政提案部門・口頭発表】
「八王子市独自の新たな広報手段の提案」

(総合政策学部・マルコムプレゼミナール)嶋津光、長野駿希、市原悠、藤原寿紀、高嶋彩璃、范 微

総合政策学部企業経営学科1年 嶋津光、長野駿希
私たちマルコムプレゼミナールでは、「八王子輝夜巡拝」という八王子独自の新たな観光イベントの提案を行いました。八王子市には、高尾山や片倉城址公園などの多くの自然観光スポットがあります。これらに共通することは、夜間観光に適していないことです。そこで、夜間でも八王子の自然を満喫できるよう、本企画を提案しました。
本企画の最大の特徴は、「竹」を用いることです。八王子市ではかつて、商業的タケノコ栽培が盛んに行われていました。しかし、それらが衰退したことにより現在では、竹藪化してしまっています。竹藪は、地盤の弱体化や二酸化炭素排出など、私たちの生活に悪影響を及ぼします。しかし、間伐を行うことによって、これらの問題は解決できます。間伐した「竹」を利用し、竹灯籠を作ることによって、新たな観光資源も誕生します。つまり、自然にも、観光にも良いというのが、本企画の特徴です。
残念ながら入賞することはできませんでしたが、1年生の段階で企画から発表までのプロセスを経験でき、とても良い機会になりました。この経験をこれからの学習や研究に活かしていきたいと思います。最後になりますが、取材に協力してくださったNPO諸団体の皆様、指導いただいた先生・先輩方に心から感謝します。


【市政提案部門・口頭発表】
「Next Leaders Meeting in Hachioji:日本初・学生主体型MICE実現に向けた取り組み」

(総合政策学部・久野ゼミナール・学生MICE班)関口和希、山崎格、高田愛子、小野瀬将吾、鈴木春斗、金子由佳

総合政策学部総合政策学科2年 関口和希
今回の学生発表会では、市内の多様な大学の学生達から斬新な市政提案が多数行われ、私達にとっても大変勉強になりました。最終選考に残らなかったチームの発表の中でも、大変興味深く、質の高いリサーチや提言が多く、全体のレベルの高さを実感しました。
私たち久野ゼミナールMICE班は、八王子が市の総合戦略のなかで国際会議や国際見本市などが開催される「MICE都市」を目指しているという計画の存在、および学園都市八王子には多くの留学生がいるという2つの事実に着目したうえで、日本初の「学生主体のMICE構想」を八王子で実現させることを提案しました。
残念ながら、私たちの提案は最終選考に残らず、大変悔しい思いをしました。しかしながら、発表会に向けて取り組んできた今回の経験は決して無駄にはならない、とチームメンバー全員が確信しています。今回MICE班の取り組みにご協力いただいた企業・団体関係者の皆様に対しては、心から感謝申し上げます。今後も八王子がより活性化するよう、引き続き貢献していきたいと思います。


【市政提案部門・口頭発表】
「みんなで投票に行こう! 八王子ラーメン模擬投票とワカモノの選挙啓発」

(総合政策学部・木暮ゼミナール・Aチーム)
総合政策学部総合政策学科2年 高橋拓海
私たち木暮ゼミナールAチームは、若年層の投票率を上げることをテーマにプレゼンを行いました。具体的には、今までゼミ活動で行ってきた選挙啓発をもとに、私たちと同世代の大学生に選挙に行ってもらう施策を提案しました。

木暮ゼミでは過去に東京都立羽村高校や羽村市の産業祭で模擬投票を行ってきました。また今夏の参院選の直前には、杏林大学で初となる模擬投票を井の頭キャンパスで実施しました。今年5月に八王子の学生天国でも模擬投票を行いましたが、八王子には多くの大学があるにも関わらず、大学生の模擬投票への参加は非常に低いものでした。

そこで私たちは、八王子のご当地グルメである八王子ラーメンを対象とした模擬投票を来年行われる学生天国で実施することを提案しました。大学生など若年層に選挙に関心を持ってもらえますし、八王子ラーメンの存在を知ってもらえます。さらに、八王子ラーメンを提供する店舗と提携し、模擬投票をした人に割引券を渡すアイディアも考えました。店舗に足を運んでもらうきっかけにもなり、双方にメリットがあります。
今後も実現のためにゼミ活動を通して頑張っていきます。



【市政提案部門・口頭発表】
Creating Campus Community 繋げよう学生の輪

(総合政策学部・木暮ゼミナール・Bチーム)荒井彗、久保田智也、熊切勝也、鈴木隆誠、藤田真也

総合政策学部総合政策学科2年 荒井彗
私たち木暮ゼミナールBチームは、八王子市への市政提案として、「地域活性」をテーマに発表をしました。現在、学生数約10万人を有する、学園都市 八王子市において、地域活性化を図るには学生の力が不可欠です。学生が八王子市で活動するには何が必要か。
今年3月まで私たちは八王子キャンパスに通学していました。「大学が多い割に他大学との交流が少ない」と感じていたことから、今回の提案、「Creating Campus Community〜繋げよう学生の輪〜」をテーマにしました。
杏林大学の八王子キャンパスを利用して、スポーツ大会やBBQなどのイベントを行い、異なる大学の学生同士の交流を深める企画です。さらに、この企画をきっかけに、キャンパスで講演会を開いたり、異世代同士での交流の場を作ることも提案しました。

私たちにとって初のプレゼン大会でしたが多くのことを学びました。どのチームも十分な準備のうえ、自信を持って発表していました。私たちも、オリジナリティのある企画・提案をきちんとした根拠のもと構成し、聴衆に伝わるよう発表しました。チームで役割を分担し、一丸となって一つのことをやり遂げる、貴重な経験ができました。