6月23日、本学は2020東京パラリンピック競技大会の正式種目であるボッチャの普及と選手育成を目的として、大阪府立大学と連携協定を締結しました。
本学は、保健学部理学療法学科 一場友実講師などを中心に、運動機能に重度の障害がある人向けに考案されたボッチャの学生審判員の育成や選手の支援などに努めてきました。現在、本学学生と卒業生の審判員は63名におよび、日本選手権等で審判員として活躍しています。また、小学校や高校からの依頼を受け体験会を行うなど普及活動に取り組んでいます。
6月23日に埼玉県所沢市の国立障害者リハビリテーションセンターで行われた締結式では、大阪府立大学の辻 洋学長が「東日本の杏林大学、西日本の大阪府立大学が力を合わせてパラリンピック種目であるボッチャの普及と選手強化に取り組んで行く事は大変意義深いことである。理学療法などの分野を中心に進められてきた活動だが、大阪府立大学では工学系が、杏林大学も医学系が参加することなどで幅広い取り組みになることを期待したい」と挨拶しました。
また本学の跡見 裕学長は、「全国の競技審判員約270名の4人に1人が本学の学生や卒業生であるなど、大学として力を入れて取り組んでいる。高齢者にも適した運動であり、整形外科をはじめ医学部などとも連携して地域を巻き込んだ普及を図って行きたい」と述べました。
さらに一般社団法人日本ボッチャ協会代表理事を兼ねる奥田邦晴大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科長は、「対象が重度障がい選手であるだけに、保健・医療分野の連携・アプローチが必至である。これからは体育・工学・教育などとのタッグを組み学際的に選手や競技の強化に取り組み、2020年のパラリンピックで金メダルをめざしたい」と意気込みを語りました。
協定は、1.ボッチャの普及や、強化プログラムなどを通じた選手の育成、2.効果的なトレーニング方法などの共同研究、3.上級審判員の育成や、ボッチャを通じた地域住民へのスポーツ活動の支援などを柱にしています。
締結式では、両校の学長が協定書に署名を交わし、記念として両校のロゴマークが入った公式競技用のオリジナルボールを交換しました。
続いて、両校の学長は、一場講師の審判で2016年リオパラリンピックの銀メダリストとボッチャを体験し、和やかな雰囲気で締結式は終了しました。
本学で中心的に取り組んでいる、一場講師は「両大学で力を合わせ2020東京パラリンピック金メダル獲得へむけ選手強化、ボッチャ競技の普及に力を注いでいきたい」と抱負を語っています。