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国際協力研究科大学院生がアジア理学療法学会でBest Oral Presenter Nomineeとして表彰


 2016年10月7~8日の間、マレーシアのクアラルンプールで開催された2016年アジア理学療法学会(ACPT 2016 Conference)に参加してきました。本学会はアジア・オセアニアの国を中心に2年に1度開催される国際学会です。今回は口述発表での参加で、タイトルは「Chronological changes of physiotherapists’ actions, experiences and opinions on medical rehabilitation for victims after the 2015 Nepal earthquake」でした。本調査は博士課程研究の一部で、ネパール理学療法士協会 会長Mr.Nishchal Shakya氏、杏林大学大学院 国際協力研究科 北島勉 教授との共同研究になります。本調査では、ネパール地震後の理学療法士によるリハビリテーション活動とそれに伴う国際リハビリテーション支援の継時的変化に関するデータ収集を目的に、Webアンケートを用いた調査を実施いたしました。その結果、非常に示唆に富んだダイナミックなデータが集めることができましたが、Webアンケート特有の問題も少なからず見られたことも事実でした。しかし、データの提示だけでなく、現地で被災者支援にあたるネパールの理学療法士と、日本の理学療法士による災害リハビリテーション領域における研究調査支援という国際協力の形が認められ、Best Oral Presenter Nomineeとして表彰を受けることができました。

 本調査は、先般報告させていただいたネパール地震震源地域での実地調査の前段階として行った調査です。本調査でも震源地を含む遠隔山岳地帯のデータの空白が顕著であり、この結果が実地調査へとつながっていくものでした。一連の過程では多大な労を伴いましたが、このように国際協力をつなげていくことで得られるデータおよび研究過程自体の重要性および新規性が、表彰という形で表せたのは非常にうれしいことでした。

 今後もこのような活動を通じて、学術データの共有や新たな国際協力の形を示し、最終的にネパールを含めた途上国で次に起こりうる震災へのリハビリテーション医学的対応の方策策定に寄与できれば幸いです。


写真1:会場外見
写真1:会場外見

写真2:大会場(賞の受賞へ向けたスピーチをした会場) 写真3:小会場(実際に口述発表した会場)
      写真2:大会場(賞の受賞へ向けたスピーチをした会場) 写真3:小会場(実際に口述発表した会場)

写真4:表彰場面1 写真5:表彰場面2
      写真4:表彰場面1               写真5:表彰場面2

杏林大学大学院 国際協力研究科 博士後期課程 遠藤弘司(理学療法士)
2016.10.11