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12月2日に第7回グローバルセミナー「外国人から見た日本文化」を開催

 12月2日(月)、第7回グローバルセミナーが八王子市学園都市センター(東急スクエア12階)で開催され、学生・教職員及び市民の方を含め65名が参加しました。第7回目となる今回はオーストラリア人の人類学者で、東京で芸者として活躍している紗幸(Sayuki)氏をお招きし、「外国人から見た日本文化」について講演していただきました。

 講演で紗幸氏は、15歳のときに交換留学生として日本に来たことなどご自身が来日した経緯をお話しになりました。続けて、芸者になった経緯、芸者になってからの体験談をお話になりました。
同氏は慶應義塾大学で学んだ後、オックスフォード大学大学院で博士号とMBAを取得、専攻していた社会人類学のフィールドワークがきっかけとなり、芸者の世界に入ったとのことでした。
 芸者の道を志し、修業を経て2007年にお披露目しましたが、外国人であるがゆえ、様々な苦労があったそうです。特に、「外国人が芸者になるのは大変なことでした。懸命に努力しただけに、肌の色で区別されるのがつらい」と述べていました。現在はご自身の置き屋を運営していますが、最初は外国人という理由で独立が認められませんでしたが、花柳界にも理解し応援してくれるお姉さん(先輩)がたくさんいるので、芸者を続けてこられたと話されました。
 また、長い歴史を持つ花柳界の伝統的な文化であっても、時代に合ったものを取り入れていかなければならないと述べられました。しかし、その中でも絶対に残さなければならない文化があり、それらはこれから先も変わらない、変えてはいけない、守っていかなければならないとも述べられました。
 現在は、東京だけでなく日本各地や海外でも活躍しており、北海道ニセコや今年の夏にはロンドンでも活動され、今後はミラノに行く計画があると話されていました。これからも芸者文化を海外に向けてどんどん発信していくと抱負を語っておられました。
 質疑応答では、「芸者の体験をすることはできるか」「芸者を呼ぶにはどのくらいの予算が必要か」など、普段あまり触れることのない芸者文化に興味をもった参加者が続々と質問をし、それに対し紗幸氏も丁寧に答えていました。

 講演後は、紗幸氏は横笛の演奏を披露し、つづけて新橋で芸者をされているあや氏による踊りが披露されました。参加者はすばらしい表演に見入っていました。
 セミナー終了後は、会場をあとにする参加者に、紗幸氏が一人ひとりに名刺を手渡しし、たのしく歓談する様子や写真撮影をする光景も見られました。
 今回のセミナーで、日本人でも普段知ることの少ない日本の文化や歴史の一部を知ることができました。これを機会に、私たちも日本を改めて学ぶ機会になればと思います。