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地域志向教育研究・吉野グループ・第1回検討会報告

平成26年度地域志向教育研究経費「杏林大学と地域医療の情報ネットワーク構築の基盤技術に関する検討」の第一回勉強会をCCRC研究所において開催した。本研究ではICT技術を利用した地域医療の実現に杏林大学が今後どのように関与できるかを検討すること、特に技術的側面から検討することを目的としている。今回、当該分野についての情報提供を受けるため、特に情報通信に関して経験を有する元日本ウィルコムの木下龍一氏他の参加をお願いした。
現在、総務省が主導し「ICT街づくり推進事業」を展開している。医療や災害対策などCOC事業に関する取組もあり、木下氏から代表的な例として岐阜県内で岐阜大学が中心となり進めているICカードによる医療機関連携と救急搬送支援システムが紹介された。この事業ではICカードを地域医療機関の共通診察券として利用するのみならず地域の全救急車に読み取り端末を配備し搬送患者に関する情報をいち早く得ることで、救急搬送時間の最適化と正確性の向上を目的としている。岐阜県内での実証実験によって、救急隊現場滞在時間の短縮に効果を挙げ、治療開始までの時間の短縮、さらに救命率の向上が期待されている。地方都市と首都圏という立地的差違はあるが、救急医療と地域医療に重点を置いている本学にとり最適の前例といえる。今後さらにその導入経費、運用主体等について具体的に検討し、実現可能性を追求したい。三鷹市も「コミュニティ創生プロジェクト」として同事業の支援を受けており、今後の協働の体制を確立する可能性も追求する。

杏林CCRC研究所
蒲生 忍
2014.6.30