臨床検査部先進的な医療への取組み

超音波検査所見の臨床的意義に関する網羅的解析

【研究の概要】

超音波検査でみられる様々な所見と、血液検査を中心とするその他の臨床所見の関係を検討することで、病状を反映する新たな超音波検査所見を見出し、患者さんの診療に対して更に有用な情報を検査室から提供できるよう努めています。

【研究の対象】

当院にて診療中の脂質異常・糖尿病・高血圧などの生活習慣病の患者さん、および非生活習慣病患者さんの中で、検査部生理機能検査室に腹部や心臓などの超音波検査の依頼のあった方。

【予定症例数ならびに研究期間】

予定症例数:生活習慣病 200例、非生活習慣病 200例
研究期間:2015年6月2日より2025年12月31日まで

【研究の方法】
  • 1) 超音波検査時に得られる計測値などのデータの相関性を検討します。
  • 2) 超音波検査前後に血液・尿検査などを行っている場合、その結果との関連性も解析します。
  • 3) カルテ上から判断できる臨床情報(年齢・BMI・飲酒歴・病名・使用中の薬剤など)との関連性も検討します。
    • 例:1.脂肪肝患者さんの肝障害を超音波画像所見から推測する方法
    •   2.心臓周囲の脂肪の厚さと心機能低下の関係
      などを探究しています。
【研究場所】

杏林大学医学部付属病院臨床検査部

【予想される有害事象】

超音波検査は身体に悪影響はありません。また、通常行われる検査を大きく逸脱するものではありません。更に、血液や尿検査などの所見は、既に予定された検査結果を検討対象といたしますので、本研究のため、あらためて採血や採尿などを受けていただくことを患者さんに依頼することはありません。

【個人情報の保護について】

これらの検討には患者さんの貴重な検査結果を使用させていただいておりますが、全て匿名化したデータを解析しております。そのため、患者さん個人が特定されることは一切ありませんのでご安心下さい。 (ご自身の検査結果がこれら検討に含まれることを希望なさらない場合には、臨床検査部までどうぞ遠慮なくお申し出ください。)

【倫理審査】

本研究は、杏林大学臨床疫学審査委員会において審議され承認されています。
課題番号:H27-018-03 / 承認番号:632-01 承認日:2015年6月2日 (2020年12月16日更新)

【研究体制】
  • 研究代表者:岸野 智則 (杏林大学 医学部 臨床検査医学)
  • 共同研究者:大塚 弘毅 (杏林大学 医学部 臨床検査医学)
  •       大西 宏明 (杏林大学 医学部 臨床検査医学)
  •       渡邊  卓 (杏林大学 医学部 臨床検査医学)
【連絡先】
  • 事務局: 岸野 智則 (杏林大学 医学部 臨床検査医学)
  • 〒 181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2
    Tel: 0422-47-5511, Fax: 0422-79-3471