緊急時の救命救急医療の研修をうけるため、いま日本を訪れている中米6ヶ国の医療関係者が、3月19日(金)、杏林大学病院を訪れ、東京西部地域の救急医療の拠点となっている救命救急センターを見学しました。訪れたのは中米のエルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、パナマ、ニカラグア、ホンジュラスの6ヶ国の緊急医療の関係者6人です。
中米は、地震や水害などの自然災害による大きな被害をしばしば受けるところで、1998年にはハリケーンによりニカラグア、ホンジュラスを中心に大きな被害を受け、日本から緊急援助隊を派遣し、復興支援に取り組んできました。
今回の研修は、外務省の中南米諸国青年日本研修計画にもとづいて、6ヶ国の緊急医療に携わる若手指導者に日本の持つ緊急時の医療のノウハウを学んでもらうために実施しているものです。
一行は3月16日(火)から3月26日(金)までの11日間、日本に滞在し、東京消防庁や厚労省、杏林大学病院などで研修を受けることになっています。
このうち、杏林大学病院での研修は3月19日午前10時から始まり、まず救急医学教室の村田助教授からの概要説明を受けた後、本学救命救急センターを見学しました。
杏林大学救急救命センターは、東京西部地域の緊急医療の拠点として1次から3次までの救命救急体制を整え、年間4万人近い患者の治療に当たっていますが、研修生は最新設備の整った施設や各診療科が連携し合いながら治療に当たっているシステムなどをつぶさに見てまわりました。
研修を終えた後、研修生たちは「感染を防ぐための規程が整い、かつよく実行されいてすばらしい」、「自分の国では医療機材が不足しているが、ここでは今まで見たこともない高度なハイテク機器が揃っており、とてもうらやましい」、「センターの建物の中の各部屋の配置がよく、帰国したら病院建設の参考にしたい」等と話していました。
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