新外国語学部長に鳥尾教授が就任

 滝本道生前学部長の死去に伴い空席になっていた外国語学部長に、日本航空出身の同学部 鳥尾克二教授(59)が7月1日付けで就任することが決まりました。鳥尾学部長の略歴、就任の挨拶を紹介します。
≪略  歴≫
 昭和45年 京都大学教育学部卒業、同年 日本航空株式会社入社   
 平成 6年 仙台支店長                               
 平成10年  Japan Asia Airways東京支店副支店長
 平成12年 杏林大学外国語学部常勤的客員教授

≪所属学会≫
 日本観光学会、日本国際観光学会
就任のご挨拶
外国語学部長   鳥尾克二
 国際社会、企業社会、地域社会。政治、経済、文化。その形態を問わず如何なる社会や現象も人間なくして成立し得ません。
 より良き社会の形成とその維持発展のために人間は時代を超えてより良きコミュニケーションを必要としてきました。
 コミュニケーションは人間社会の根源的な存立基盤そのものです。コミュニケーションの基本原則は言語と人格であり、現在進行形をとってあらゆる分野で国際化していく現代社会の多様な現象や価値に適切に対応していくためには、言語と人格に対する世界標準の能力と資質の獲得が国籍、公私を問わずさらに重要な手段になっていくと判断されます。
 
 わが国においてもこの傾向は国際社会における広範な国の役割の高まりに伴い、日常レベルにおいて今後とも一貫して加速されると判断されます。
 高等教育を受け、固有の文化価値に立脚した一国の一般市民が有する世界標準のコミュニケーション能力と資質は今や国力の一部であり、次世代に対するその教育の重要性は多言を要しません。
 外国語学部発足の原点はここにあります。以来、学部は運営焦点をこの点に合わせてまいりました。
 学部の基本理念は「徹底した外国語教育」を受けた「言語に堪能な実務的人材」「教養ある専門人」の育成であり、そのためのカリキュラム編成と学部付加価値生産の極大化を可能とする教育・研究体制の合理的整備と実践です。
 国立大学の法人化や就学人口の低下等、大学教育をとりまく環境の変化は今や根底的不可逆的であり、今後避けて通れぬ競争と予断を許さぬサバイバルゲームの時代は最早幕が開いています。

 学生諸君に対する良質かつ有益な付加価値の付与なくして学部の基本原則は成り立ちません。一学部一学科体制のもと、受験生や在学生諸君に選択され獲得されるべき付加価値の生産に向けて、学部教職員の皆さまや学生諸君とともに取り組んでいきたいと存じます。
 予見し難い大変な時代ですがひるむことなく、先輩諸先生方が築いてこられた学部のDNAを大切にし、学部のより良き成長を目指して左に傾かず右に走らぬ自然体運営を心掛けたいと念じています。                         
2004.6.28