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■□■杏林大学医学図書館ニュース■□■   第41号 2015.10.1 配信

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□Contents□
■ご挨拶■ 
■図書館からのお知らせ■ 
■お勧め図書■ 
■図書館課長の気ままな報告■ 
■図書館長らしくない図書館長の独り言■ 
■編集後記■ 

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■ご挨拶■
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シルバーウィークという名の大型連休も終わり、いよいよ秋本番です。
連休中、お花屋さんの店先や路傍でよく見かけたのが彼岸花。すっくと伸びるその立ち姿
を好まれる方も多いようですね。
彼岸花を摘むとうちが火事になると言われ、どうも縁起が悪い花のように感じていたのは
私だけでしょうか?
最近は白い彼岸花もあったりして、イメージが払拭されつつありますが、それでもやっぱ
り火事になったら困るので摘む気にはなれません・・・。

さて、今回の「ひとりごと」は、初登場、図書館長の川上速人先生にお願いしました!
自称「図書館長らしくない図書館長」のエッセイで、先生の意外な一面を垣間見ることが
できるかも!?
というわけで、今号もどうぞ最後までお付き合い下さい。


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■図書館からのお知らせ■ 
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今年も電気設備総合点検があり、三鷹キャンパス全体が停電します。
そのため図書館のオンラインサービスを停止し、日曜開館も休止いたします。

オンラインサービス停止期間 10月3日(土)17:00~5日(月)8:30
日曜開館休止 10月4日(日)

ご不便をお掛けしますが、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

詳細はホームページでご確認ください

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■お勧め図書■
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『医療職のための臨床倫理のことば48 / 浅井篤著. -- 日本看護協会出版会, 2011. 』
(請求記号 : W50:I67 / 資料ID : 0018041582)

医療の現場で日常的に起こる倫理的な諸問題を、名言、格言、ことわざ等の印象的なこと
ばをもとに考察している本書。
本編では様々な出典から48のことばが選ばれていますが、それ以外にもいくつかのことば
が紹介されています。
最初に出てくるのは「学者は考える時間がなくなるほど研究してはいけない」というもの
ですが、著者はそのことばを借りて「医療専門職は考える時間がなくなるほど仕事しては
ならないと思います」と語っています。
「ことわざ、名言、格言は、時に長大な論文と同じくらいのインパクトを持ち得ます。」
とも。
やや大げさに感じるかもしれませんが、もしかしたら、この先、多忙な日々の中で何かの
判断に迷ったとき、納得いかない出来事にもやもやしたとき、そんなときにふと思い起こ
したり、拠り所となったりするようなことばと出会えるかもしれません。
考える時間・・・。図書館も大いに活用してください。(山)

貸出状況はこちらから


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■図書館課長の気ままな報告■ 医中誌の巻
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日本語の医学文献検索といえば、医中誌Webを使うという方が多いと思います。
医中誌の文献には、検索の効率化のために、文献の内容を表すキーワードがつけられてい
るのをご存知でしょうか?
そのキーワードが体系化されたものをシソーラスと呼ぶのですが、シソーラスが整備され、
適宜更新され、適切なキーワードが文献につけられているおかげで、漏れと無駄を最小限
に抑えた検索ができるようになっているのです。
医中誌のシソーラスは、独自のキーワードを織り交ぜながらもPubMedのシソーラスである
MeSHに近い形で体系化されているのが大きな特徴です。

今回、医中誌のことをしみじみと考えるようになったきっかけは、韓国で自国の医学文献
にシソーラスキーワードを付与する国家プロジェクトが発足し、その方法を検討するため
に、医師、政府の役人、医学図書館員がチームを組んで医中誌Webの調査を行っていると
いうことを知ったことでした。
韓国では、自国語のシソーラスは作らず、PubMedが採用しているMeSHという英語のシソー
ラスをそのまま使うことにしているそうです。
彼らの疑問のひとつに、なぜ日本ではMeSHをそのまま使わず、わざわざMeSHに準拠した日
本語のシソーラスを作り、毎年手間をかけて更新しながら使っているのか?ということが
あったようです。
日本語の文献は日本語で検索するのが当たり前で、英語のキーワードで検索するなんて想
像もできない私は、韓国人がそういう疑問を持つことにカルチャーショックを受けました。

そういえば、真偽のほどはわかりませんが、全ての医学教育を母国語だけで学べる国は英
語圏以外では日本くらいである、と聞いたことがあります。
韓国でも医学教育には英語の教科書が多く使われるので、医師も学生も英語のキーワード
を使って文献検索することに抵抗はないのだそうです。
この一連のことから、こんな便利な文献検索システムを構築した医中誌すごいぞ、さすが
ニッポン!と誇りに思う反面、日本語だけでことが足りてしまうため、国際化に遅れガラ
パゴス化する日本の現状を垣間見たような思いをさせられました。(諏)


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■図書館長らしくない図書館長の独り言■  「笑いの効用について」
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「笑い」は免疫力を高めるといわれています。
中でも、癌細胞破壊作用を有するNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化する効果は、免疫
療法で用いられる一般的薬剤より高いというデータもあるようです。
ストレスの多い現代社会では「笑え」ない場面が多いかも知れませんが、「笑う」時間を
できるだけ確保することは、癌に克ち健康を保つ上で、意味があるように思われます。
幸い日本には「笑い」そのものを目的とする文化が沢山あって、とりわけ「落語」は一部
の若い人たちの間で近年静かなブームになっているそうです。
本学図書館にその方面の書籍やAV資料がどれくらいあるかわかりませんが(落語好きの
スタッフはおられますが・・・)、私の家にはなぜか何冊かの古典落語全集と、寄席関係
のカセットテープが100本くらいあります。
テレビの人気番組に「笑点」というのがありますが、その中の「大喜利」という出し物は
「寄席」の一部とされていますので、それを録音したカセットテープが更に200本くらい
あります。
最近これらの音源をデジタル化する作業を暇なときにコツコツやっており、ようやく半分
くらいのカセットテープをデジタル化しました。一体こんなものをいつ聴くのかと思われ
そうですが、夜寝るときにこれを聴きながら寝ると睡眠導入効果が高いということを見出
しております。実験例数が少ないので、類似の体験をお持ちの方を募集しています。
いずれにしても、「寄席」を聴きながら、ニヤニヤしながら眠りに入っていく姿は、傍か
ら見ればさぞかし不気味なことでしょう。しかしながら、本人は癌細胞と戦う戦士になっ
た夢を見ながら、悦に入って眠っているかもしれないのです。(川)


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■編集後記■
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「チャンチャカチャカチャカ、チャンチャン♪」をBGMに、微笑みながら入眠される館長
先生を想像して、読み手のこちらも思わずニヤリ。
秋の夜長、先生から「笑点」を借りて楽しむもよし、音源デジタル化に協力するもよし、
はたまた図書館で落語のCDを借りるもよし。
実は杏林大学の人文・社会科学図書館では落語のCDを多数所蔵しています。
蔵書検索後、予約ボタンから取寄せ可能ですので、どうぞご活用下さい。
ちなみに私の好きな落語家は、古今亭志ん生、古今亭志ん朝、柳家小三治です。 (あ)


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