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■□■杏林大学医学図書館ニュース■□■ 第49号 2016.6.2配信

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□Contents□
■ご挨拶■ 
■図書館からのお知らせ■ 
■お勧め図書■ 
■図書館課長の気ままな報告■ 
■図書館員のひとりごと■ 
■編集後記■ 

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■ご挨拶■
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そろそろサツキの花も終わり、アジサイがきれいな季節になりました。通勤途中の道沿い
に植えられている紫とピンクの花が、じめじめうっとうしい季節にうれしいご褒美です。
今月も図書館は毎日開館しています。どうぞお越しください。

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■図書館からのお知らせ■
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・図書館に置いて欲しい資料のご希望はありませんか?資料の購入リクエストはMyLibrar
yにログインして「リクエスト・申込」の専用フォームからどうぞ。

・暑い季節がやってきます。下記2点にご理解ご協力をお願いします。
①図書館地上階の冷房はセルフサービスで入切強弱の調節をしてください。床面設置のフ
ァンコイルを優先して使用しています。
②図書館内は密封容器の飲み物(水筒、ペットボトル)を持ちこむことが出来ます。どん
なに好物でもスターバックスのフラペチーノやローソンのアイスコーヒーは容器的にNGで
す。館内の環境保持にご協力ください。

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■お勧め図書■
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『ミクロの世界の仲間たち : 微生物のふしぎなおはなし / アーサー・コーンバーグ著
; アダム・アラニッツイラスト ; ロベルト・コルター写真 ; 宮島郁子訳 ; 新 井賢一監
修. -- 羊土社, 2008.』
(請求記号:QW4 : Mi25 、資料ID : 0018037275)

微生物の本、というと教科書または学術書を連想しますが、これは絵本です。
著者は1959年度のノーベル医学・生理学賞を受賞したアーサー・コーンバーグ博士。彼が
幼い3人の息子を寝かしつけるときに微生物のお話を聞かせたのが全てのきっかけでした。
やがて8人の孫ができた時、「目に見えない小さな生き物のお話」を韻を踏んだ詩にした
私家版の本を作って孫たちにプレゼントしたところ、それが商業出版社の目に留まり世に
出た、というわけです。
8人の孫が主人公になりお話に出てくる、というのも寝る前のお話らしくて素敵です。で
も、よく考えると病原菌に感染するというかわいそうな目に合うんですけどね。
カスタードパイのお風呂にぬくぬくとつかる気持ちよさそうな黄色ブドウ球菌や、セファ
ロスポリンに白旗を上げて降参する肺炎連鎖球菌、など、かわいいイラスト付きです。
ムシが嫌いな人も病原菌につい好感を持ってしまうかもしれません。(ふ)

貸出状況はこちらから

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■図書館課長の気ままな報告■ 「和歌山路」の巻
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医学図書館が会員となっている「日本医学図書館協会」の総会が5月下旬に和歌山市で開
催されたので参加してきました。

和歌山といえば、和歌山城、熊野古道、高野山、南紀白浜などが有名です。
そんな観光地もいいのですが、医学に関係することといえば、なんと言っても華岡青洲で
す。江戸時代に世界で初めて全身麻酔による外科手術を成功させた人物として有名な華岡
青洲は、和歌山で生まれ、京都で医術を修め、故郷に帰って世界初の偉業を成し遂げまし
た。

総会の講演会には、華岡青洲の語り部である池田章氏が登壇しました。
池田氏はなんと95歳です。舞台に上がるときには付き添いが必要なほど足元がおぼつかず、
少々不安を感じました。実は、去年の秋に講演を依頼したときには、「来年の5月まで元
気でいられるかわからない」と言われ、企画側は当日まで、本当に来られるのかと心配し
ていたそうです。
ところが、そんな心配は不要でした。ひとたび演壇に上がると、立ち通しで休むこともな
く、どこから出るのかというほど張りのある声で華岡青洲の物語を熱演されました。ひと
えに青洲に対する尊敬と誇りがなせる業だったのでしょう。

麻酔術を成功させるまでには、色々な苦労があったようですが、中でも青洲が自分の母親
と妻の体を実験台として使ったという逸話は有名です。
有吉佐和子著の「華岡青洲の妻」にはその経緯と登場人物の心の動きが描写されています。
「医学生に読んでほしいこの1冊」に選ばれ、医学図書館に展示中ですので、ぜひ読んで
ください。

貸出状況はこちらから

(す)

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■図書館員のひとりごと■ 五月晴れ
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今年のメルマガも、早や6月号をお届けする時期となり、1年の半分が過ぎようとしていま
す。あと半月もすると、憂鬱な梅雨の季節がやってきます。
例年、東京地方では6月10日ごろから7月20日ごろまでの約40日間が梅雨の季節。この時期
の楽しい過ごし方を知らない私にとって、唯一の救いと言えば、雨間におとずれる五月晴
れの日。でも、梅雨時の晴れ間を五月晴れと云いますが、6月なのに五月晴れってナゼで
しょう。
日本は、明治5年12月2日まで太陰太陽暦だったのですが、改暦ノ布告で太陽暦の採用が布
告され、突然12月3日が翌年の1月1日になったのです。ですから、旧暦と新暦って約1カ月
ずれていて、梅雨時は旧暦だと5月、現在だと6月というわけです。だから梅雨の合間の晴
れが「五月晴れ」なんですね。
五月晴れ以外にも、暦と季節がずれている言葉や習慣、行事などがあると思います。また、
折に触れてご紹介したいと思います。(kugi)

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■編集後記■
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ユーグレナ入りの食べ物が流行っています。栄養素が高く、栽培時にCO2を吸収するので
環境問題の解決まで図れる、という優れものですが、でも、ミドリムシ、と言われるとち
ょっと手が出せません。ヨーグルトは食べられるので、「菌」はいいけれど「虫」はダメ、
という心理が働くようです。今月のお勧め図書を読んでも、「虫」への苦手意識は克服で
きませんでした。(ふ)


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