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■□■杏林大学医学図書館ニュース■□■   第65号 2017.10.2 配信

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□Contents□
■ご挨拶■ 
■図書館からのお願い■ 
■お勧め図書■ 
■図書館課長の気ままな報告■ 
■図書館員のひとりごと■ 
■編集後記■ 

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■ご挨拶■
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秋分の日が過ぎ、気が付くと日が暮れるのが早くなっています。
秋本番の過ごしやすい季節ですね。
読書に最適のこの時期、図書館でも勉強の合間に教科書以外の本を開いてみてください。
段々と色づいていく銀杏を眺めながら読書をするのは気持ちがいいかと思います。
あるいは、たまには井の頭図書館で医学図書館とは異なる蔵書を眺めてみるのもいいかも
しれません。
読書の秋を図書館でお楽しみください。

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■図書館からのお願い■ 
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・利用者用パソコンはログオフしてください
文献検索やレポートを作成するためにパソコンをご利用になった方は、必ずログオフして
から離席してください。
また、他の人がログインしている状態のパソコンのご利用はご遠慮ください。
印刷が出来なかったり思わぬトラブルの元にもなりかねません。
ご理解、ご協力をよろしくお願いします。

・医学図書館には食べてもいいエリアはありません
食べてもいいリフレッシュルームがある井の頭図書館とは違い、医学図書館では飲み物だ
けOKです。
資料の保存、衛生的な環境の維持、他の利用者への配慮など様々な理由からこのルールで
運用しています。
こちらも皆様のご理解、ご協力をよろしくお願いします。

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■お勧め図書■
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『脳外科医マーシュの告白 / ヘンリー・マーシュ著 ; 栗木さつき訳. -- NHK出版, 201
6.』
(請求記号 : WL9:N93 / 資料ID : 0010359271)

イギリスの脳神経外科医ヘンリー・マーシュ医師による手記。
25のエピソードからなる本書には、手術に向かう高揚感も、成功例だけでなく失敗例も、
患者やその家族に対する葛藤も苦悩も、医療制度に対する怒りも苛立ちも、全て率直に語
られています。
特に、患者に対する感情を吐露する場面では、ああ、そういうところまで書いてしまわれ
るのですね、と思うのですが、ただそれはタイトルにある「告白」から想像するような衝
撃的な描き方ではありません。手術の様子を詳細に緻密に描いているのと同じように、自
身の感情もそのままに記述しているといった印象です。淡々とした記述ですが、過剰なも
のがないことによってむしろ誠実さが伝わり、よりひとつひとつの言葉が響いてきます。
非常に苛酷で張りつめた日々を送っていながらも、自身の感情のうしろめたさから目を背
けることもなく真摯に受けとめている姿は、深く心に残りました。
あらためて医療に携わる方へ敬意の念をいだきます。(山)

貸出状況はこちらから

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■図書館課長の気ままな報告■ 「金田一春彦記念図書館」の巻
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八ヶ岳の麓、山梨県北杜市には「金田一春彦記念図書館」という公共図書館があります。
国語学者、辞書編纂者として有名な金田一春彦先生の別荘がこの地域にあり、先生ご自身
が第二の故郷として長く滞在されていたこと、先生の没後に蔵書がこの図書館に寄贈され、
コレクションとして所蔵しているというご縁から、このような名称がつけられたとのこと
です。
本学の外国語学部教授、金田一秀穂先生のご尊父ということで親近感もあり、近くに行っ
たときには私もたまに訪れています。

今でこそ北杜市ですが、もとは大泉村という農村にあるこの図書館は決して大きくありま
せん。けれど、こじんまりとした居心地の良さがあり、行くたびに興味を引くテーマの展
示をしていて、中にいて飽きることがありません。周囲が畑や田んぼであるにもかかわら
ず、利用者もそこそこいます。申請すれば閉館後も利用可能な登録ができるようで、夜間
利用者専用の出入口があります。
「田舎にしては」というべきなのか、「田舎だからこそ」というべきかわからないですが、
公共図書館としては斬新なサービスです。

ある年、年末年始も1月1日以外は開館という、驚きのサービスを展開していたことがあり
ました。ちょうど私が井の頭図書館建築計画で煮詰まっていた時期でもあり、何かヒント
が欲しいと、冬休みで北杜市に滞在していた1月2日に訪問して館内の写真を撮ったり図書
館建築関連の本をむさぼるように読んだ思い出があります。そういうわけで、今でも井の
頭キャンパスで金田一先生をお見かけするたびに、あの藁にもすがるような気持ちがよみ
がえってくるのです。(す)

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■図書館員のひとりごと■ 貧血
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「貧血」と聞いて何を想像しますか?
色白の美少女が「あっ・・」とか言って倒れるシーン?昭和の少女漫画だね。
強面の刑事から夫の死を聞かされた美人妻がふらついて、お手伝いさんが「奥様!」って
身体を支える感じ?15年前の2時間ドラマだね。
「貧血?レバーやほうれん草を食べなきゃ。ひじきもいいわよ!」・・・うちの義母だ
よ!
このメルマガを読む方は違うと思いますが、世間一般の認識なんてそんなもんだと思いま
す。

医学用語大辞典によれば「貧血」とは、「赤血球の減少により、血液単位容積中のヘモグ
ロビン濃度が絶対的に減少した状態をいう。WHO分類ではヘモグロビンが男子で13.0g/dL
以下、女子で12.0g/dL以下とされている。」となっています。
定義はさておき、今年の健康診断でヘモグロビンの値が赤信号。「このままでは心臓に負
担がかかり危険です」と脅され(?)てしまいました。原因そのものの治療が必須ですが、
まずは貧血の改善ということで鉄剤の処方からスタートです。

普段の食生活も気を付けようと色々と調べてみたところ、鉄分補給生活は意外とハードル
が高いのです。たとえば、玄米ご飯に豆腐ハンバーグときのこのお味噌汁。小鉢はひじき
の煮物とほうれん草のお浸し。健康的な定食かと思いきや、玄米や豆腐に含まれるフィン
チ酸。きのこに含まれる食物繊維。ほうれん草から出るシュウ酸。どれも鉄分の吸収を阻
害する成分なので一緒に食べない方が良い。そして「ひじき」は、日本食品成分表2015年
版から「鉄釜で加熱したひじきのみ鉄分豊富」となっています。ステンレス釜で加工した
ものは鉄釜に比べて鉄分がなんと9分の1になってしまうことが明記されているのです。
スーパーでそれを確認して買うなんて無理・・・と思ったのは言うまでもありません。

さらに鉄分の吸収阻害成分は、大好きなコーヒーや赤ワインに含まれるタンニン、お前も
か・・・。仕方がないからビールとヤキトリにしよう。とりあえずレバーとハツ、塩
で!!(さ)

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■編集後記■
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秋晴れの日に、つい口ずさんでしまう歌があります。「からりと晴れた秋日和~♪」で始
まるその曲は、小学生の時の運動会の歌なのですが、秋の澄んだ空を見ていると何十年も
たった今でもふいに浮かんできてしまうという名曲?です。日々記憶力の低下を感じるこ
の頃、覚えておきたいものはこれではなく他にたくさんあるのだけど・・・と思いつつ、
今秋も何度か口ずさんでしまうことと思われます。(山)

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