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■□■杏林大学医学図書館ニュース■□■ 第66号 2017.11.1 配信

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□Contents□
■ご挨拶■ 
■図書館からのお知らせ■ 
■お勧め図書■ 
■図書館課長の気ままな報告■ 
■図書館員のひとりごと■ 
■編集後記■ 

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■ご挨拶■
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梅雨のような長雨と季節外れの台風に翻弄された10月でしたが、体調をくずしたりしてい
ませんか。
医学図書館でも10/22(日)には22:00の閉館時間を17:00に早めて台風の接近に備えました。
11月は冬に向かってだんだんと冷え込んでくる季節。ファンコイルの暖房が開始された図
書館でほっこりして下さい。

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■図書館からのお知らせ■
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11月11日(土)は杏林学園の創立記念日です。
大学は休校、病院は休診、そして図書館も閉館しますのでご注意ください。
MyLibraryやリモートアクセス・サービスはご利用可能です。

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■お勧め図書■
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『手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い / 玉城英彦著. -- 人間と歴史社, 2017.』
(請求記号 : WZ100:Te11 / 資料ID :0010369700 )

外科医コントでは消毒した手を体の前に持ち上げているポーズがお約束ですね。いまでは
常識になっている消毒という概念は、わずか150年ほど前に生れたものなのだそうです。
ゼンメルワイスは19世紀にウイーン総合病院で活躍したハンガリー人の産婦人科医です。
産褥熱予防のために手洗いを提唱して後世の人々に「消毒法の開拓者」「母親の救世主」
と呼ばれますが、生きている間は周囲の理解を得られずその功績が報われることはありま
せんでした。
19世紀当時、妊婦は産褥熱で亡くなることがよくありました。ゼンメルワイスが働いてい
た当時のウイーン総合病院では、二つある病棟のうち特に一方の病棟で産褥熱の死亡率が
高いことが知られていました。ゼンメルワイスはこのよく似た二つの病棟を比較検討して、
ついに産褥熱の原因は解剖後に手洗いせずに妊婦を診察する医師・医学生であることを突
き止めたのです。そこで院内で徹底した手洗いの指導をして産褥熱による死亡率を低下さ
せ、その効果を証明しました。ところが、自らの医療行為が妊婦の死を招いたことを認め
たがらない周囲の医師たちによって、ゼンメルワイスは辞職に追い込まれてしまいます。
産褥熱の原因とされていた様々な説をひとつひとつ吟味して捨てていく過程は、疫学の学
問としての面白さを教えてくれます。
ちょうどこの本を読んでいた10月15日はユニセフが提唱する「世界手洗いの日」。ネット
で「手洗いダンス」を見ながら、若い母親達の命を救いたいという情熱で研究した150年
前の医師に思いを馳せました。(ふ)

貸出状況はこちらから

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■図書館課長の気ままな報告■ 「北欧の図書館」の巻
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『世界の夢の図書館』『世界の美しい図書館』『死ぬまでに行きたい世界の図書館』など
という写真集があるのをご存知でしょうか。私もその1冊を持っていて、気が向いたとき
にパラパラと眺めています。

昨年、北欧を旅行する際、出発の少し前に何気なくその本を見ていたら、これから訪れる
都市にそこで紹介されている美しい図書館があることを知りました。
しかも、いかにもその図書館に行ってくださいと言わんばかりに、住所や開館時間まで記
載されています。このタイミングでこの情報を得たということに運命を感じ、自由時間に
は観光をせずに図書館見物をすることにしましした。

最初に行ったのは、コペンハーゲンの王立図書館新館です。黒い大理石とガラスで覆われ
た外壁のモダンな建物で、通称「ブラック・ダイヤモンド」と呼ばれています。斜めに切
り立った崖のような形で、黒くきらめきながら河岸にたたずむ建物は、伝統的な建築物の
多いこの街で異彩を放っていました。中に入ると現代的なしつらえのカフェや閲覧室があ
りましたが、書架と本は見当たりません。すべてオーダーして出してもらうようになって
いるとのことです。
すぐ隣には旧館があり、歴史と品格を感じさせる閲覧室がありました。実は新館ブラッ
ク・ダイヤモンドのあまりのモダンさに落ち着かなさを感じていたので、レトロな机や照
明にほっとしてしまいました。

次に行ったのは、ストックホルムの市立図書館です。こちらはかわいらしいオレンジ色の
建物でした。スウェーデンを代表する建築家が設計した、円形閲覧室と美しい書棚が特徴
の図書館です。ここに来る前に、ツアーガイドさんに行き方を聞いたら、「あら、他にも
そこに行きたいという人がいて、教えたばかりですよ」と言われ、びっくりしてしまいま
した。そんなわけで、建物に入り、閲覧室に続く階段を上るところからテンションが上が
りました。書棚の本が幻想的な照明に照らされて、ディスプレイのように陳列されている
様は、噂通りに美しいものでした。こんな素敵な図書館に日ごろから利用者として通える
人がうらやましいと感じました。(す)

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■図書館員のひとりごと■ K田町運動会
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秋の長雨と記録的な台風が訪れる前の体育の日。夏に逆戻りしたかのような暑さの中、地
元の小学校を会場に町内会の運動会がありました。
なんと今年で67回目という歴史ある、地域の一大イベントです。

大人も子どももやる気満々、参加率は非常に高く、人数制限で出場できないことがしばし
ば。
出たい種目の前に集合場所に集まり、参加者が決まった後で競技内容が説明されるという
仕組みなので、とりあえずは並びます。
実際、「親孝行」や「嫁とりむことり」など、説明を聞くまでどんな内容なのか想像がつ
かない種目も多いのです。
一種目ごとに、子供ならおもちゃやお菓子、大人ならトイレットペーパーやサラダ油など
の日用品が賞品としてもらえるため、みんな本気で取り組みます。
今年は私も6種目に参加、3位の賞品を2つと参加賞を頂いてきました。

それにしても衝撃的だったのは障害物競走。
網くぐり、平均台、跳び箱、マットで前転、最後は麻袋に両足を入れてぴょんぴょん飛ん
でゴールというもの。
この麻袋、齢50にして生まれて初めてやったのですが、こんなに重いものだったと
は・・・!
前に飛ぼうとすると転びそうなるし、とにかく重くて飛べません。
麻袋に入った時点で3位の人と僅差だったので「これで頑張れば~」と思ったのですが、
とてもじゃないけど進めない。どうしてみんなあんなに軽々と進めるの。
いやほんと、永遠にゴールにたどり着けないのではと思いました。

何とかこの麻袋をクリアして来年こそは入賞を狙いたいです。
自宅に麻袋をお持ちの方、またこの種目のコツをご存知の方、是非図書館カウンターまで
ご一報ください。できれば一緒に練習してくれると尚嬉しいです。(清)

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■編集後記■
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緑の多い三鷹キャンパスでは春は桜や杏の花が、秋には銀杏の黄葉が、私たちの目を楽し
ませてくれます。その一方で、夏には蚊に悩まされます。真夏よりも少し涼しくなった頃
によく刺されるのが悔しいところです。図書館カウンターの足元には虫除けスプレーが欠
かせません。足の裏をハッカ油で消毒すると蚊に刺されにくいらしい、と聞いたので、来
年は試してみたいと思っています。(ふ)


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