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大学ホーム>総合政策学部>体感、「学際演習」!>マニフェストを"ガクサイ"します。

英国生まれの、マニフェスト。和製マニフェストは、日本の政治の主流になれるのか!?

経済学の視点 政治学の視点 経営学の視点
横文字もカッコいいですが、やっぱり中身でしょう!

こんなマニフェストを"ガクサイ"します。

マニフェストは1800 年代の英国で生まれました。当時は立候補者が個人の政策を説明する短い文書を作成する形で始まったと言われています。我が国では、2003年春の地方選挙で初めてマニフェストが登場しました。

経済学の視点西 孝( 経済原論・国際金融論)

国の借金の本当の意味

メディアの報道で、政府の赤字を「国の借金」というのを聞いたことがありますね。まるで、海外から借金をしているように思いませんか。日本は海外への「貸し」から「借り」を引いた対外純資産の保有が15年連続で世界第一位。このことからわかるように、「日本の財政赤字」は他の国から借りているお金とイコールではありません。日本の場合は、事実上国民が政府にお金を貸しています。国民が直接国債を購入する場合はもちろん、銀行が国民の預けたお金で国債を買うのも、国民が政府にお金を貸しているのと同じです。国債を買った人は、有価証券(資産)を保有していることになります。

政府は、借金で何をするのか

たとえば、国が財源で道路整備などの公共事業を行うとします。しかし道路は国民が使うわけですから、国民が恩恵を受けます。今日本は、経済不況やデフレの真っただ中。不況を長引かせないためには、必要な公共事業にお金を使うことも有効ではないでしょうか。「事業仕分け」を通じての「廃止」や「削減」でムダを省くことはいいことです。しかし、「ここにはもっとお金を使うべきだ」という仕分けで、積極的に支出をするのも重要です。そのための借金は、必ずしも次世代を担う若者への一方的なツケではありません。

ルールに基づく政策と裁量に基づく政策

マニフェストには、さまざまな公約が書かれています。公約を約束通り実行するのは、「ルールに基づく政策」です。一方ルールは別として、その時の社会状況を見極めた判断も必要です。この判断による政策は「裁量に基づく政策」です。たとえば、大学教授が試験で落第した学生を「裁量的に救ってあげたい」と思うのと同じです。でもこれをたびたびやってしまうと、学生の間に「あの先生は、いざとなれば救ってくれる」という評判が広がり、学生は勉強をしなくなるかもしれません。政府がマニフェストにこだわらず、「裁量に基づく政策」を行うことを容認してしまうと「後でいくらでも変えられる」と、いい加減な内容をマニフェストに盛り込むことができてしまいます。それではマニフェストの意味がないですね。「ルールに基づく政策」は「融通が利かない政策」。「裁量に基づく政策」は「臨機応変な政策」。果たしてどちらが得策なのでしょう。とても難しい問題です。

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経営学の視点田中 信弘( 経営管理総論・財務管理論)

企業理念 〜会社のマニフェストが目的とするもの〜

経営学の視点でマニフェストを考えるには、「企業理念」をテーマに取り上げることが最適です。企業理念とは、社是、社訓、信条、綱領など、企業や経営者が公表した信念・使命感を言葉にしたものです。会社は何のために存在していて、その社会的使命は何かを具体的に示すこと。つまり政党のマニフェストと同じです。企業経営では、企業理念が従業員の行動や意思決定の基準です。同時に、企業全体の組織文化を形成する役割も担います。

事例として、ユニクロでは、経営理念23カ条があり、第1条は「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」です。アパレル・メーカーの基本戦略は、顧客ターゲットを絞り、それにマッチした商品を提供することです。ユニクロは多店舗展開をはじめた頃、トレンドアイテムよりも、ベーシックアイテムに大きな需要があると見込みました。そしてノンエージ(世代を問わない)、ユニセックス(性別を問わない)を対象に、広範な顧客層を狙うことにしました。つまり、日々、新たな顧客を創出することで、会社の存在意義を確認していく。それが企業理念の役割なのです。

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政治学の視点木暮 健太郎( 政治学概論・公共選択論)

マニフェスト元年は2003年の総選挙

日本では最近になって、ようやく選挙での政策論争が本格化しました。2003年11月に行われた総選挙では、それぞれの政党が独自の政策集を掲げて戦い、ついに「マニフェスト選挙」が実現したのです。日本でも以前から選挙公約はありましたが、「なんでもやります」という無責任な約束が並ぶばかりでした。そして実現できなくても、次の選挙までには、すっかり忘れられてしまっていたのです。現在では、「マニフェスト3原則」という言葉もあるように、@はっきりとした数値目標、A達成までの期限、B財源の3つが明記されなければならなくなりました。マニフェストは「政権公約」なので、いい加減な内容やあいまいな表現は認められないのです。

マニフェストの内容が実行されると、社会も変わる

そこでまず、有権者はマニフェストを理解することが大切です。そして政策が実行されたのかどうかを、マニフェストと見比べてきちんと確認することも大切な仕事です。総合政策学部で学ぶ知識を活かし、あなたも一緒にマニフェスト選挙に参加してみませんか? もしかすると、それがより良い社会をつくる第一歩なのかもしれません。

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