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大学ホーム国際協力研究科在学生の方へカリキュラム・シラバス国際文化交流専攻 専攻の方針および内容

カリキュラム・シラバス

国際文化交流専攻

専攻の方針および内容

 国際協力をより有効に推進するためには、世界諸地域の言語的・文化的特質をよく理解したうえで、その成果を国際的な視野のもとに実践的に活用していくための具体的な方法論を身につける必要がある。本専攻は、日本が国際社会において取り結ぶべき関係の在り方を、言語を基軸として、広く文化的諸側面から考察し、「心の交流」を前提とした国際協力を推進する人材を育成することを目的としている。そしてこの目的を実現するために「言語研究」、「言語文化研究」、「文化交流研究」の3研究分野を設けている。いずれも各分野の優れた専門家が授業を担当しているので、大学院生の皆さんには、それぞれの科目の特徴をよく理解したうえでこれを履修し、国際文化交流のプロになっていただきたいと思う。

「言語研究」分野は、人間の思考の表出形式である言語そのものに対する理解を深めることにより「心の交流」の「心」の姿を考察することを目的としている。

 4科目が設置されている。日本語も含め、言語そのものの特徴を考察することで言語的知見を深める「言語学特論」。日本語と、日本語に歴史的に多大な影響を与えてきた中国語とを語彙的に、文法的に対照させて研究し、両言語話者の心性を深く理解する「対照言語学特論」。日本語と、英語を中心とする他言語を音声的・音韻的に比較対照することにより言語の音声的特徴を深く理解する「対照音韻学特論」。日本語を構造モデル・時空モデルを使って理論的に深く理解する「日本語構造論」。この4科目である。

「言語文化研究」分野は、言語と文化の関わりを究明しつつ、異文化社会が「心の交流」をより豊かに実現するための基盤のあり方を考察することを目的としている。

 4科目が設置されている。日本語を中心に、言語と文化がどのように関わりあっているのかを他言語での事例も考察しつつ深く理解する「言語文化相関論」。日本において古代から和語・漢語(中国語)がどのように文化形成に関わってきたのかを究明する「日本言語文化特論」。日本文化社会において使用されている日本語を他文化社会の他言語話者に効率よく教授する方法を考える「日本語教育特論」。日本語と他言語を同等に自在に使用することのできる能力の実相について、日本語・英語を中心に究明する「バイリンガル教育特論」。この4科目である。

「文化交流研究」分野は、日本、韓国、中国を事例として世界諸地域の社会・文化を理解する方法を学び、文化交流の理念を理解し、国際観光という観点にも立脚しつつ、「心の交流」としてあるべき文化交流のあり方を考察することを目的としている。

 4科目が設置されている。日本の社会と日本人の心性の特徴を、中国・韓国と比較しつつ究明する「日本文化特論」。現代の中国における文化・社会のあり方を特に文学を通して理解する「現代中国文化社会特論。国と国の文化交流が現在どのように行われているのかについて事例に基づいて究明し、国際文化交流の理念を理解する「文化交流特論」。文化交流の大きな要素である観光の実際と今後のあるべき姿について考察する「国際観光特論」。この4科目である。

 また、他専攻にも国際文化交流に関係の深い科目がある。各院生の将来設計に応じて必要な科目が履修できるので、ぜひ他専攻のページもご覧いただきたい。

 以上のように、国際文化交流専攻では、日本を中心とする各地域の言語的・文化的特徴を客観的・学問的に考察することで、日本の姿を国際社会の全体像の中に改めて位置づける視点を培うとともに、文化交流の理念を深く理解し、日本語教育・国際観光等を通じて、日本の文化的価値を海外に発信することのできる専門家を養成することを主眼としている。

 これにより、留学生は、自国のさらなる発展に日本を一つのケース・スタディーとして活用する専門家としての実力を、また日本人学生は、日本人としてのアイデンティティを持った、いわゆるメッセージを発信し得る「顔を持った日本人」としての専門的な知見を、習得することが求められている。

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