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スピーチマンプロジェクト

・・・愛は「スピーチ」を救う?

ギャラリー

プロジェクトの背景

 日本語教育の現場で「発音」は頭の痛い問題です。音声学に対する苦手意識もあるし,音声学の知識がすぐに応用できるわけでもありません。また,「発音を教える」というと,コミュニケーションの場面と切り離して,「発音」に特化した授業をイメージする人も多いかもしれません。

 どうして日本語教師は音声学に対して苦手意識を持つようになるのでしょうか。一つには,教師研修における音声学の問題があると思います。教師研修における音声学では,子音,母音などの単音とアクセントの割合が多く,音声学というと,まず口腔断面図や複雑なアクセントの聞き取りが思い浮かぶという声をよく耳にします。その結果,音声教育は,専門家だけができる特別な分野という印象を受ける人も多いようです。

 一方,最近の音声教育においては,シャドーイングなど韻律を重視した指導法が注目され,教材も徐々に増えてきました。教師にとっても学習者にとっても"できる"指導法であれば,音声教育もずっと身近なものになるのです。ただ,このような流れもまだまだ一部で,授業でほとんど音声には触れないという教師も多いのではないかと思います。このような現状を少しでも変えていくためには,誰でも,楽しく,普段からできる音声の指導法と,音声教育に結びつく楽しい音声学が必要だと考えました。


 

スピーチマンプロジェクト誕生

 そこで誕生したのが「スピーチマンプロジェクト」です。このプロジェクトは,日本語教育において,少しでも楽しく"スピーチ"(音声)の教育ができればなぁと考えているメンバーのプロジェクトです。「スピーチマンプロジェクト」のメンバーには,音声学を専門とする人も,そうではない人もいます。(メンバーはこちら♪)色々な観点から意見を交わすことで,新しい「音声教育」・そのための「音声教育学」ができればと考えています。

 でも,なぜスピーチマンなのか!それは,メンバーの一人である中川千恵子先生の授業で,ある留学生が作ったスピーチから始まりました。スピーチの内容は,教科書『会話とスピーチの発音5と6』の一部にもなりましたので,ご紹介します。

§1 ユニット4 「桃太郎アメリカ人伝説」













 この内容をJLEM(日本語教育方法研究会)の発表を見て下さった東京国際大学の川村よしこ先生が,「『ス』ピーチマン」と名付けてくださいました。(ちなみに「マン」だからと言って,男とは限りません^^;) 少しずつ活動を広めたいと思っています。どうぞ宜しくお願い致します。

今までの発表など


詳細はこちらのページへ
嵐洋子・中川千恵子・田川恭識(2012)「日本語音声教育方法再構築のために―『みんなの音声教育』プロジェクトについて―」『日本語教育方法研究会誌』Vol.19 No.2

中川千恵子・木原郁子・篠原亜紀・嵐洋子・田川恭識(2013)「中上級レベルの学習者を対象とした発音アクティビティ教科書の構築」『日本語教育方法研究会誌』Vol.20 No.1
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