医学物理学B

 物理学は基礎科学の重要な柱の一つとして、自然の仕組みの解明に大きな役割を果たしている。 複雑な生命現象も高度に発達した医療機器の基本原理も、物理学をはじめとする基礎科学の諸法則 に支配されている。学生諸君が総合科学の典型である医学を学び、研究を進めていくためには、 物理学をはじめ広く科学の基礎的な知識や手法を理解しておくことが必要である。この講義は、 「医学と関連の深い流体、放射線の物理現象を理解し、それに基づいて血圧、血流などの現象や 放射線医学、医療機器などの理解に必要な基礎を築く」ためのものである。 学生諸君はこの講義を通して知識の獲得だけでなく、数理科学の論理展開にも目を向けてほしい。

教科書: 長岡洋介著「物理の基礎」東京教学社、 赤野松太郎他著「医歯系の物理学」東京教学社
参考書: 「ライフサイエンス物理学」広川書店

平成16年度講義予定

医学物理学B

講義テーマ 講義内容 担当
第1講 静止流体 圧力、気圧、浮力 竹内
第2講 静止流体2 表面張力、ラプラスの法則 竹内
第3講 非粘性流体 ベルヌーイの定理 竹内
第4講 粘性流体 層流と乱流、ハーゲン・ポアズイユの法則 竹内
第5講 血流への応用 血圧、血流、流動抵抗 竹内
第6講 放射線1 X線の性質 遠山
第7講 放射線2 原子核の性質 遠山
第8講 放射線3 原子核の崩壊パターン 遠山
第9講 放射線4 放射線と物質との相互作用 遠山
第10講 放射線5 放射線被爆の諸量と放射線防御 遠山
第11講 放射線6 放射線の医学への応用、PET 遠山
第12講 医療機器1 CTの原理 遠山
第13講 医療機器2 NMRの原理 遠山