科長からのメッセージ

杏林大学医学部精神神経科学教室とは

 杏林大学はまもなく創立50周年を迎えます。意外に思われる方もおられるかもしれませんが、本大学の前身は精神科の病院だったため、私たちの科は大学の中でもっとも伝統があると自負しています。

 精神神経科の教授は現在の渡邊で四代目で、初代は三浦岱栄先生、二代目は武正建一先生、三代目は古賀良彦先生でした。三浦先生は我国がドイツ精神医学全盛の時代にフランス精神医学を導入され、武正先生はそれをひとつの大きな流れとして発展させるのに貢献されました。古賀先生はその専門性を神経生理など脳科学に広め、さらに発展を遂げました。

 教室からはすでに100人を超える医師が育ち、北海道から沖縄まで各地で活躍しています。教室出身者と現在の教室員の長所は、いずれも患者さんを診ることがとても好きだということです。これは歴代の教授の臨床重視の方針が徹底しているためだと思います。誰もが外来でも病棟でも治療に熱心に取り組んでいます。

 教室では臨床病理学から臨床精神薬理学、認知行動療法さらに睡眠を含む臨床神経生理学などの研究が活発に行われています。お気づきのようにどの研究分野も臨床に根づいています。これは教室の歴史の中で臨床に根差した研究が好まれ、これまでずっと続けられてきたことを示しています。このことは教室の誇りであるとともに、これからも教室に入られる方は臨床に強い関心を持っていることを願っています。

 精神医学は人の心の機微に触れつつ障害の深淵へと迫ります。そのとき役に立つのは検査よりも、医師の対話を通しての透徹した臨床眼です。また一人一人の患者さんを単なる症例としてではなく、その人の生活歴や家庭、置かれている社会的状況からも多面的に把握していきます。こんな科は他にはありません。誰もが診断に治療に夢中になってしまいます。その魅力が新たな教室員に伝わるように教え続けてきたことが私達の教室の歴史です。

 医局スタッフも若く、女性も多いのが特徴です。いつも診療や研究について上下関係問わず熱心に議論し、刺激し合える環境となるよう心がけています。ぜひ一度遊びにいらして下さい!

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