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杏林大学新聞 学長就任挨拶

 

 

 

 

 

 

  特色ある大学へ、全員が行動を

 

 

 

 

 

 

 

このたび、杏林大学の学長に就任することになり、その責任の重さを痛感しております。
杏林大学の歴史は、1966年に現在の三鷹キャンパスに、臨床検査技師を養成する杏林学園短期大学が設立

されたことに始まります。
1970年には、良き臨床医育成を理念とする、杏林大学医学部が創設されました。
その後1979年八王子キャンパスには、保健学部、1984年社会科学部(現在の総合政策学部)、1988年外国語

学部が相次いで開設されました。さらにこの間、医学研究科、保健学研究科、国際協力研究科の大学院3研究科

が併設され、総合大学としてますます充実してきたことは、まことに喜ばしいことです。
しかしながら、本学がさらに発展を遂げるためには克服すべき課題があります。課題の中には、わが国の大学

がかかえる共通のものが少なくありません。特に少子化、18 歳人口減少の中で、どのように学生の質を維持・

向上させるのかは、きわめて重要で、かつ深刻な問題といえましょう。

平成20 年12 月には、中央教育審議会(中教審)より、新たなる視点からの答申「学士課程教育の構築に向けて」

が出されました。
この中でも、いわゆる大学全入時代を迎え、教育の質を保証するシステムの再構築が求められています。

同答申はさらに、わが国の学士課程教育は、グローバルな知識基盤社会、学習社会において、未来の社会 を支え

よりよいものとする「21世紀型市民」を幅広く育成するという公共的な使命を果たし、社会からの信頼に応えていく

べきであると指摘しています。
私たちはこの答申の内容を吟味し、加えて杏林大学における特色ある学生教育を確立せねばなりません。
そこで、平成21年4月、主として学生教育の将来計画を検討するために、「中期計画検討委員会」を立ち上げました。

これは以前の「中長期改革委員会」を引き継いだものであり、教育の質を保証するシステムの構築に向けて、杏林

大学の現状を把握し、実行すべき具体策を検討することを目的としています。委員長には神谷茂学長補佐、副委員

長には黒田有子学生支援センター長が就任し、各学部の教職員とともに 精力的な検討を行っているところです。
杏林大学の建学の精神は「真・善・美の探究」です。建学の精神に沿って「どのような学生教育をめざすか」、「どの

ようにそれを具体化していくのか」、今、私たちはきわめて重大な局面にあるといえましょう。

学位授与方針(Diploma Policy)、教育課程の編成・実施方針(Curriculum Policy)、入学者受け入れの方針

(Admission Policy)を明確にして、教育を実践していかねばなりません。
その中で、私は「行動すること」を特に重視したいと考えます。様々な検討課題からでてきた諸点を、具体的な行動

に移すことこそが実践です。そうでなければ絵に描いた餅となってしまいます。
「行動すること」は教員、職員はもちろんですが、杏林大学における教育問題の主体である学生に強く求められる

ことでもあります。

自ら汗を流し、自身の体で様々な体験をして下さい。学生時代を通じて経験 した実体験は、必ず自身の血肉となる

ものです。

新しい時代に向けて、杏林大学はかじをきろうとしています。正しい航路を見つけるのはかならずしも容易ではあり

ません。
まさに全学の一致した努力が必要でしょう。全学の教職員の方々のご指導・ご協力、学生諸君の自覚と行動のもと、

私も力を注ぐつもりです。何とぞよろしくお願い申し上げます。