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生涯スパンでとらえたキャリア形成と就職
キャリアサポートセンター長 武田 耕一
1.産業界の人材間の新しい潮流 世界経済が大競争時代に入って以降、多くの日本企業はワールドワイドの視点から経営を考えていかざるを得ない状況に置かれています。多くの企業は、大規模なリストラクチャリングを含めた企業体質強化策を推進せざるを得なくなり、従来の人事戦略の抜本的見直しが始まってきたといえます。現在、企業が求めている人材は、端的に言って”即戦力”、”役に立つ”です。今まで企業が社員に強く求めてきた”忠誠心””帰属意識”といった側面は優先順位が落ちてきています。組織に〃貢献できる技〃の有無を問う姿勢が、成果主義、年俸制といった能力主義を前面に出した処遇制度へと移行が進みつつあります。その中で、”市場価値”のある人材の確保、育成に力を入れ始めています。最近大手企業の教育の重点を挙げるとすると、一つには、次世代の経営を担える逸材の発見と育成であり、もう一つは、キャリア意識をもった社員づくりです。後者の教育の狙いは、企業組織に依存しない自立した社員一自分のキャリア開発を自分自身で切り開いていける一となるように意識改革をすることです。今まで日本の会社員の多くは、定年まで一つの会社に勤め上げることをもって良しとされてきたわけですから、生涯における職業選択による職業経歴(=キャリア)について考える必要もなかったのです。しかし、これからは常に自分自身のプロフェッショナル性をどのように高め維持していくか、市場価値のある人材であり続けれるかが、社員一人ひとりに求められる時代になってきています。 2.昨今の就職戦線 長期的不景気が続くなかであるにも拘らず、今年4年生に対する採用活動は前年度より1、2ケ月繰り上がって、3年生の11月から会社説明会等の活動のスタートが切られました。昨年度採用内定の第一次ピークが5月連休明けから6月にかけてであったのに比べ、今年はそのピークが連休前になりました。採用時期が早まったからといって、各企業が採用数を増やしたわけではありません。採用を少数に絞っているだけに精鋭人材を他社より早く押さえたいという思惑からの動きです。この早期化は今後も続くと考えられます。 3.就職に望んで準備しておきたいこと 上述のような産業界の人材観の変化の中で、就職に臨む学生の心構えも、従来の「一生勤め上げられる会社」選びから、自分自身の生涯の中で、職業生活をどのように設計して行くか、ということを問うことからスタートすることが求められてきていると言ってよいでしょう。それにはまず、自分の持ち味(性格の特性、興味の方向、価値観)を活かしていける職種にはどんなものがあるのか、をじつくりと考えることから始める必要があります。どの分野のどんなプロフェッショナルを目指すのかのイメージを作った上で、次にその職種で活躍できる可能性の高い会社はどこかを探すという手順が望ましいといえます。以上のように遠い将来をイメージしていくことは、短期問でできるものではありません。また一方、採用時期の早期化からも、職業・キャリアに対する心構え…「自分の持ち味を生かす職業とは」を考え始める時期は、いつから始めても早すぎるということはありません。キャリアサポートセンターでは、従来の3年生の春からの就職ガイダンスの開始に加え、昨年度から始めた2年次からのガイダンスを更に充実強化し「職業(キャリア)の意識の醸成」から就職先決定までのプロセスを、就職の支援体制を整え、実施してまいります。 4.キャリアサポートセンターの主な支援プログラム
5.主な就職先企業一覧 (順不同) カネボウ トランスコスモス 興和 日本福祉サービス トヨタ西東京カローラ 甲府商工信用金庫 日新情報システム トヨタホーム ケーズデンキ 東京トヨタ自動車トヨタ東京カローラ 警視庁 青梅信用金庫 トヨタカローラ神奈川 皇宮警察本部 |