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残暑お見舞い申し上げます。
日陰に打ち水をすると幾分涼しくなるのだそうですが、図書館エントランスの階段には陽
がさんさんと降り注ぎ、日陰になることはありません。打ち水をしてみたところあっとい
う間に乾いてしまい、あまり効果がありませんでした。
でも、そろそろ秋の虫が鳴き始めますので少しは涼しい気分になれそうです。感染拡大防
止のために図書館の窓を開けて換気をしているので虫の声も大きく聞こえてより効果的に
涼しくなったり…しませんかね。
・館内ではマスクの着用が必須です
連日連夜猛暑が続く中でのマスク生活は本当に辛いですね。
会話のない図書館にいるときくらい・・・とマスクを外して座っている人をよく見かけま
す。
気持ちはわかりますが、まずは図書館で感染者を出さないことを念頭に、館内ではマスク
を必ずご着用ください。
鼻から顎までを正しく覆うことに関しましても、ご協力をお願いします。
・換気にご協力ください
感染防止対策として、可能な限り閲覧席の窓を開けております。
そのためセミが飛び込んでくることもあり、図書館スタッフが捕獲に励んでいます。
セミの来館だけでなく声がうるさいかもしれませんが、またエアコンの効きが悪いかもし
れませんが、窓はそのままにしていただけますようよろしくお願いいたします。
『新・養生訓 : 健康本のテイスティング : 対談 / 岩田健太郎, 岩永直子著. --
私は料理が苦手なくせに料理本が好きで、よく書店で立ち読みしたり購入したりするので
すが、自宅の本棚に並ぶ料理本には「ずぼらさんも、簡単、楽々、これっきり」というた
ぐいの単語が並んでいるのに気づきました。料理上手になれないのも仕方ありません。
健康本のタイトルにも似たような傾向があるのではないか、と思います。よく目にする
キーワードは「これだけすれば(もしくはやめれば)、絶対、究極の○○法」などでしょ
うか。医療情報の素人にもとっつきやすいが効果のほどは怪しい、と常々感じていました。
今回お勧めするのは、現役の医師と医療ライターがそんな健康本を読んで対談する本です。
取り上げられる健康本は11冊、書店の平台や電車内の広告などで見かけた覚えのあるもの
ばかりです。対談は、単に健康本をこき下ろすのではなく、批評して役に立つ情報の見極
め方を知る、ということが目的です。見極め方のポイントを例えば一つ挙げると、根拠と
なるデータが引用文献としてきちんと表示されており読者が検証可能である、ということ
だそうです。「何をいまさら」というほど常識的なことですが、それができていない健康
本が多いのだとか。健康本を読むときだけでなく、ニュースや新聞記事の健康情報を読む
ときにも参考になりそうです。
ところで一番最後に取り上げられているのはこの本のタイトルのもととなった貝原益軒の
「養生訓」です。現代の知識を持って見る江戸時代の健康法談義も、なかなか興味深いも
のでした。(ふ)
☆貸出状況はこちらから☆
貝原益軒の「養生訓」は井の頭図書館にありますので興味がわいた方はこちらもどうぞ。
原典
現代語訳
コロナ禍の中ぼんやりテレビを見ていたら、「所JAPAN」という番組で「いまさら聞けな
い大人の授業」というのをやっていました。講師は、美文字王子として知られる横浜国立
大学の青山浩之先生。ひらがなの美しい書き方などを紹介していました。
「めろんぬすむ希」。これがキレイに書けると、大抵の文字はキレイに書けるそうです。
ひらがなには字源となる漢字があって、その漢字を意識して書くことが、キレイに書くコ
ツとのこと。ちなみに「めろんぬすむ」はそれぞれ「女呂无奴寸武」が字源です。なるほ
ど確かにひらがなの先祖っぽい感じがしますね。
そして漢字は書き順通りに書くことが大事で、「希」は「布」部分の横線と左払いのどち
らが先か、そこがポイントです。答えは「右」と一緒で左払いが先です。
この後、番組では「右」は左払いから、「左」は横線から書き始める理由が紹介されまし
た。漢字の元となった古い時代の「篆書体(てんしょたい)」の書き順が由来なのですが、
「右」と「左」の篆書体は、それぞれ右腕と左腕のような形をしていて、指に当たる部分
から書き始めることが今の漢字にも引き継がれて、それが書き順の違う理由です。
「右」と「左」の篆書体、興味深い形なので、皆さんもパソコンやスマホで検索してみて
ください。
これからも、図書館に関係あること、ないこと、気軽に綴っていく予定です。
(kugi)
ここ数年で本をよく読むようになりました。八王子キャンパスで働いていた頃は車や自転
車で通勤していたのですが、キャンパス移転とともに電車通勤となったので、暇つぶしも
兼ねて本を読むようになったのです。
主に読むのは小説のたぐいです。少しは仕事の役に立ちそうなものを読もう、とビジネス
書などに手を出したりしたこともあったのですが、書いてある事がどうしても白々しく思
えてしまい、そういうものを読むのはやめました。読書は娯楽と割り切っています。
小説でも文学的過ぎるものは読解力が追いつかないので読みません。文章が平易で読みや
すく、世間で話題になっているようなものばかりを図書館で借りて読んでいます。
わくわくしたり、スカッとした気分になれたりするような本が好きなのですが、たまに重
たいストーリーの本も読みます。あまりにドロドロしていると読み進めるのが辛かったり、
どんよりした気持になったりするのですが、しばらくするとまたその手の小説を読んでし
まいます。軽い話ももちろん面白いのですが、重い話は心にズシっとのしかかり、でも、
その余韻に浸るのも嫌いではないです。
ちなみに最近ズシっときたのは「DRY / 原田ひ香(光文社,2019)」でした。まったく夢
も希望もない話でしたので、そういった小説がお好きな方には自信を持ってオススメしま
す。(ON)
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今年は緊急事態宣言などの影響のため家で過ごす時間が長く、インドア活動に目覚めた方
も多かったのではないでしょうか。料理やゲーム等がよく話題になりました。もちろんお
習字や読書もインドア派ですね。この機会に美文字のけいこをしたり、いつもは手を出さ
ない分野の本を手に取ってみたりすると、新しい世界が広がるかもしれませんよ。
なお、「ひとりごと」の執筆者は元図書館員で現在は他部署でご活躍中ですが、どんな本
を読んでいるか聞くのは初めてでした。取り上げられた本を私も読んでみましたが、最初
から嫌な展開しか予想できず最後まで怖い話でした。テーマとなっている問題にも私なり
に思うところがあったりして、たまには重い話を読むのもいいものだと思いました。
(ふ)
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