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木枯らしが吹くころとなり、日に日に寒さが身に染みるようになってきました。11月の
ルマガをお届けします。
例年ですとインフルエンザなどにも注意が必要な時期ですが、新型コロナウイルス対策が
行き届いているため、昨年同様発症率は低いようです。手洗い・うがいといった基本的な
習慣の大切さを改めて思い知ります。図書館でも引き続き入館時は手の消毒をお願いして
おります。お手数をおかけしますが、ご協力をよろしくお願い致します。
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『無とは何か : 「何もない」世界は存在するのか? ニュートンプレス, 2020. -- (ニ
ュートン別冊)(Newtonムック). 』
何度かメルマガでもご紹介している雑誌「Newton」のムック、今回は「無」について書か
れた本をご紹介します。
「無」とは何か。「何もない」状態は存在するのか。とても哲学的なテーマですが、本書
はこれを科学的に、かつ一般の方向けにわかりやすく説明しています。
初めに取り上げられるのは「0(ゼロ)」です。「0」の意味から始まり、成り立ちや歴史、
様々な「0」が取り上げられています。聞いたことのある話も多く、スムーズに理解する
ことができます。次に取り上げられるのは「真空」です。「真空」の発見、そしてその正
体など、漠然と理解していた「真空」について詳しく解説されています。そしてテーマは
「存在」へと続き、次第に普段は聞くことのない科学の話へと発展していきます。全部で
6つの章から構成され、最後の「究極の無」を読み終わると少しだけ「無」についてわか
った気になる、そんな図書です。(ゆ)
☆貸出状況はこちらから☆
Newtonムックには他にも興味深いテーマが沢山取り上げられています。図書館に所蔵され
ているものも多いので、ぜひご覧ください。
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あまり本を読むほうではないのですが、ここ数年朝日新聞朝刊の連載小説にはまっていま
す。ネットが普及して、新聞でニュースを知るということがほとんどなくなってしまった
今、新聞を取る意味があるのか?リサイクルゴミとして用意する労力を考えると止めた方
がよいのでは?と考えることもあるのですが、連載小説のことを考えると止められません。
きっかけは、おそらく何年か前に復刻連載された夏目漱石だったと思います。他にも連載
があるので、皆読んでも良いのですが、不定期とか、週1とかだとなんか忘れてしまうの
で、毎日というのが、なんとなく心地よいです。現在は池澤夏樹氏の「また会う日まで」
です。先入観なく読んでいますが、清々しい気分で読むことができます。前回の、中村文
則氏の「カード師」は、だんだんおもしろくなって、最後の方は毎日心待ちにしていまし
た。面白かったですが、今考えると朝から読むにはちょっと刺激が強すぎたかも知れませ
ん。その前の重松清氏の「ひこばえ」は、ちょうどいい感じでした。タイトル通りのス
トーリーでした。
一番印象に残っているのは、沢木耕太郎氏の「春に散る」です。この時ばかりは、終わり
が近づいているのを感じつつ、終わらないでという思いで読んでいました。なんたって、
あの「深夜特急」の沢木耕太郎です。ダンディーな枯れ方っていうのでしょうか、人の歳
の取り方について少し考えさせられました(私にはもう少し先の話なのですが)。そう思
うと、この連載「歳」を考えさせるものが多いです。現在の「また会う日まで」も(今後
どう展開されるかわかりませんが)青春の日々の回想です。あまり深く考えて読んでいる
わけではありませんが、じわっと入ってくる感じがなんとなく心地よいです。
とりあえず朝の連載小説オススメです。(粟崎)
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突然ですが、私は食べることが大好きです。そこで、メルマガの編集委員を担当するにあ
たり、前任者に倣って食べ物のコーナーを作ることを思い立ちました。とは言いましても、
おしゃれなお店を探すのは難しいので、図書館のデータベース「JapanKnowledge※」を使
って身近な食べ物について調べていきたいと思います。
第一回目に取り上げるのはそろそろお店に並び始めた「おでん」です。JapanKnowledgeで
検索すると日本大百科全書が一番上に表示され、おでんは「おでんがく」の略で語源は田
楽(でんがく)であると書かれています。
では、田楽とは何かというと「田植どきに豊作を祈念して白い袴(はかま)に赤、黄、青
など色変わりの上衣を着用し、足先に鷺(さぎ)足と称する棒をつけて」踊る舞のようで
す。「このときの白袴に色変わりの上衣、鷺足の姿が、白い豆腐に色変わりのみそをつけ
た料理に似ているので、田楽のようだといったのがこの料理の名称となり、本来の舞のほ
うは忘れ去られた。」と書かれています。
つまり、もともとおでんの具材はお豆腐が主体で、煮込み形式になったのも江戸後期、し
ょうゆ味のだし汁は明治になってから登場したそうです。
時代によって使われる具材や調味料は異なることに改めて気が付きました。慣れ親しんだ
味の歴史は思ったより浅いのかもしれません。数十年後、数百年後の「おでん」はいった
いどんな味になっているのでしょうか? もしかすると、今とは全く違うものになってい
るかもしれませんね。(ゆ)
"おでん", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, (参照 2020-10-24)
※JapanKnowledgeとは
日本国語大辞典など70以上の辞書、事典、叢書からなる日本最大級の辞書・事典サイト。
杏林大学図書館で契約しているため無料で利用できます(学外からはリモートアクセスを
ご利用ください)。
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withコロナの日常がすっかり定着してきた今日この頃、様々なことが以前と異なりますが、
業務上では出張が減った印象が強いです。各種研修がオンライン化され、実際に足を運ぶ
機会がなくなりました。顔を合わせて話が出来ないのは不便な点も多いですが、一方、遠
方で開催予定だったセミナーに参加できたり、業務の都合が合わず諦めかけていた講習に
参加できたりもしています。ある講習会では参加者数が何と例年の10倍近くに上り、オン
ラインの強みを感じました。新型コロナウイルスは長期にわたった対策が必要になってい
ます。図書館もオンラインの利点をどのように活かすか考えながら業務を進めていきたい
と思います。(ゆ)
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