━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■□■杏林大学医学図書館ニュース■□■ 第76号 2018.9.3 配信

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

□Contents□
■ご挨拶■ 
■新米図書館長からの御挨拶■ 
■新図書館課長のご挨拶■ 
■お勧め図書■ 
■編集後記■ 

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
■ご挨拶■
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

8月半ば頃から暑い日と涼しい日が交互に訪れているように思います。
体調を崩していませんか。
今回のメルマガでは「図書館員のひとりごと」をお休みし、新しい図書館長と図書館
課長のご挨拶を掲載しました。お二人には今後もメルマガにご登場頂く予定です。

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
■新米図書館長からの御挨拶■
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

今年の4月から図書館長を拝命しています。
杏林大学には1994年に小児科の講師として採用していただきました。2000年頃から
始まった医学教育の変化や卒後臨床研修の必修化などに対応するために、2003年に
医学教育学教室が新設され、光栄にも教授に任命されました。

図書館には様々な思い出があります。小学校低学年では「からだのしくみ」などという本
を読みまくりました。食べたものが消化吸収されて最後には○○○になるという図が印
象的で、今でもなんとなくその絵柄を覚えています。高学年では、ルブランの「怪盗ルパ
ンシリーズ」やクイーンの「国名シリーズ」などの推理小説を読むのが好きでした。
週2回の貸し出し日には放課後一目散に図書室に駆けつけましたが、お目当ての本が
すでに借りられていて悔しい思いをしたことが何度もあります。

研修医の初日は図書館で過ごしました。とても稀な病気の子が入院していて、指導医に
文献を探すように言われたのです。月に1冊発行される“Index Medicus”という医学
論文の索引を1冊1冊見ていく作業です。丸一日かかって20年分位探して、ようやく1つ
だけ論文が見つかりました。今なら5分もかかりませんね。当時に比べると情報の入手
は本当に便利になりました。もっとも、得られた情報を頭の中に移す速度は格段に
遅くなりました。

杏林大学の図書館はとても素晴らしい図書館だと思います。放課後のキャンパス、楽
器の音や運動部の練習の声が聞こえてくるのも好きですが、図書館でたくさんの学生
さんが勉強しているのを見るのも嬉しいものです。ますますいい図書館になるように
努力いたしますので、遠慮なく色々御提案下さい。どうぞよろしくお願い致します。

医学部医学教育学 赤木美智男

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
■新図書館課長のご挨拶■
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

今年7月に図書館に異動になりました。本はもともと好きなので、今回の異動を契機に
図書館で様々なことを学びたいと考えています。
 
男性の外出先での時間の潰し方は、総合家電売店・ホームセンター・書店の3つに
分かれるのではないでしょうか。私の場合は書店が多く、新宿では紀伊国屋書店、池袋
ではジュンク堂で過ごすことが多いと改めて感じます。趣味の雑誌や好きな作家の本を
手に取り、ページをぱらぱらめくりながら本を見ることは楽しいひと時であります。
先日は、池袋のジュンク堂2階の旅行関係のコーナーで、旅行好きなら知る人ぞ知る
「歩くシリーズ」の台北、台南・高雄、バンコクの3冊を購入しました。今までの旅行
での思い出が蘇えり、次はどこに行こうかとニヤニヤしながらページを眺めています。
 
話は変わり、図書館の業務は外から見るのとは大きく違い、学生の勉学、教員の研究
には欠かせないもので、紙以外の電子ジャーナルの役割の大きさに驚きを覚えました
が、個人的にはどうしても紙に愛着を感じてしまう中高年であります。そんな大きな役
割を担っている図書館で、少しでもお役にたてればと微力ながら頑張りたいと思います。
今後ともご協力をお願い致します。(ナ)

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
■図書館からのお知らせ■
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

・長期貸出図書の返却期限は9月19日です
学生対象の長期貸出図書は9月19日(水)が返却期限です。
新学期開始に合わせた日付になっているので、忘れないようご返却ください。
必ずカウンターまでお持ちください。閉館中は入口横のブックポストに入れてください。

借りている資料のタイトルや返却期限はカウンターまでお気軽にお問い合わせください。
もちろんMyLibraryでも確認できます。

MyLibraryはこちらから

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
■お勧め図書■
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

ヘルスリテラシー

『ヘルスリテラシー : 健康教育の新しいキーワード / 福田洋, 江口泰正編著.』
(請求記号 : WA590:H53 / 資料ID : 0010379006)

日常的にTVでは健康情報番組が流れ、日々健康やダイエットを意識せざるを得ない状況に
あります。ですが、今回紹介するこの本によれば、日本人はヘルスリテラシー能力が低い
という調査結果が出ているそうです。
 
さて、ヘルスリテラシーとは何か。本書では、健康や医療に関する情報を入手し、理解し、
評価し、活用(情報を使うことでより健康に結びつくような、よりよい意思決定を行うこと)
する力、としています。日本人のヘルスリテラシーが低いのは特に「活用」の部分のよう
で、「病気になったとき相談先を見つける」、「必要な検診の種類を判断する」、「どの生
活習慣が自分の健康に関係しているかを判断する」などでは、同様の尺度を使用して
行った欧州人よりも得点が低かったそうです。更に「医師から言われたことを理解する」
も欧州人より得点が低く、識字率は高いものの医師の言っていることを理解できない、
わからないことを聞くことができない日本人像が浮き彫りになっています。
 
一方で、医療従事者が説明に使う言葉の難しさにも触れています。例えば米国では日本の
小学5年~中学2年生相当が望ましいレベルとされているのに対し、患者教育資料、処方薬
の添付文書、退院指示書などいずれも適切とされるレベルよりも難しい文章であることが
指摘されています。そういった状況や、学校、職場、地域、医療機関でのヘルスリテラシ
ー能力向上のための取り組みも本書には紹介されています。
 
個人的には昨年から今年にかけての学習指導要領に掲載された「がん教育」、さまざまな
地域で行われている健康増進への取り組み(特に旅行雑誌るるぶとコラボして作成された
「健康医療都市まつど」は充実していて面白いです)などにも着目しつつ、医療・健康情
報を取り扱う図書館員としてこの問題にどう取り組むべきかを考えてみたいと思いました。
しかし、本書掲載の「Newest Vital Sign日本語版」や「ヘルスニュメラシー尺度日本
語版」をやってみて私自身のヘルスリテラシー能力に青ざめました。ぜひこの評価ツール
をご覧頂き、ご自身やご家族のヘルスリテラシーに興味を持って頂ければと思います。(の)

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
■編集後記■
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

図書館長から原稿を頂き、そういえば私も小学校の時にシャーロックホームズのシリーズ
を借りまくったのを思い出しました。近年、推理小説はあまり読まないなと思っていたの
ですが、振り返れば子どもと一緒に「おしりたんてい」シリーズばかりを読んでいること
に気づきました。大人としてそれでよいのか・・・。(の)

○サポートライブラリアンメルマガ バックナンバーはこちらから


◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━―…‥・・

杏林大学医学図書館
〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2
TEL:0422-47-5511 ex.3322,3323 FAX:0422-40-7281
MAIL:medlib[at]ks.kyorin-u.ac.jp
HP:https://library.kyorin-u.ac.jp/

・・‥…―━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆