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■□■杏林大学医学図書館ニュース■□■ 第78号 2018.11.1 配信

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□Contents□
■ご挨拶■ 
■図書館からのお知らせ■ 
■お勧め図書■ 
■図書館課長の映画の引き出し■ 
■編集後記■ 

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■ご挨拶■
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踏まないように足元に意識を集中していたぎんなんの季節が終わり、紅葉の美しい季節が
始まりました。
図書館スタッフSの話によると、今月は寒暖日替わりの予報だそうです。どうぞ風邪など
ひきませぬよう、お体ご自愛ください。
さて今月から新コーナー「図書館課長の映画の引き出し」が隔月配信でスタートです!

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■図書館からのお知らせ■
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・Henry Stewart Talksでノーベル賞受賞者の講義がご覧になれます
Henry Stewart Talksは著名な研究者・専門家の講義を2,400件以上を収録するオンライン
セミナーデータベースです。ノーベル賞を受賞された教授の講義をぜひご覧ください。

 2018年ノーベル生理学・医学賞を受賞されたJames Allison教授の講義
2018年ノーベル化学賞を受賞されたSir Gregory Winter教授の講義
杏林大学医学部薬理学教室の櫻井裕之教授の講義も収録されています

・創立記念日のため11月11日(日)は休館します
11月11日は杏林学園の創立記念日です。医学図書館、井の頭図書館とも終日休館となりま
すのでご了承ください。

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■お勧め図書■
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人体の冒険者たち

『人体の冒険者たち : 解剖図に描ききれないからだの話 / ギャヴィン・フランシス
[著] ; 鎌田彷月訳. -- みすず書房, 2018.』(請求記号 : WB9:J52 / 資料ID : 0010381200)

「はじめて脳を手にもったのは、一九歳のときだった。」
この書き出しは、もちろん何かの比喩ではなく、著者が学生の時の体験を振り返ったもの
です。
スコットランドで総合診療医として診療所を営む著者が描くからだの話は、脳から始まり
足とその指まで、18か所の臓器や組織について語られています。
様々な診療科で医療の現場を渡り歩いた著者の豊富な経験と博学さにより、その語りは学
生時代のことや診療した患者のこと、手術の様子、さらには医学史や文学、芸術までにも
及んでいき、それらを行き来しながら進んでいきます。
どこまでも緻密な臓器や組織の描写と詩的ともいえるような独特な形容が交じり合い、そ
こへ人間味あふれるエピソードも加わり、なんとも心地よい文章でからだのあれこれが紡
がれていくのですが、それが書き出しの一文にもあらわれているような気がします。
語られる人体は「病んでいたり健やかだったり、生きていたり死んでいたり」するのです
が、そのどれをも敬いながら描かれています。著者曰く、「医学的に言うなら、身体が醜
いことはまずありえず」そして「人体の構造の複雑さと無駄のなさは、健康であれ病気で
あれ、しばしば美しい」。(ヤ)
貸出状況はこちらから

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■図書館課長の映画の引き出し■ 映画検定試験 
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映画が好きな方も大勢いると思いますが、先日、妻が観ているドラマ「高嶺の花」のワン
シーンが、私の好きな映画「卒業」(1968年公開)の中で、主人公のダスティン・ホフマ
ンがキャサリン・ロス扮する花嫁を教会から略奪するシーンとオーバーラップしました。
主題歌「サウンド・オブ・サイレンス」や私の好きな「ミセス・ロビンソン」など、サイ
モン&ガーファンクルの音楽は作品に溶け込んでおり、耳にするだけで映画の一場面一場
面が頭に浮かんできます。

同様に映画に溶け込んだ音楽で思い出すのが、60年代のアメリカ・コロンビア大学での学
生運動を背景に描いた作品「いちご白書」です。ブルース・デイヴィソン、キム・ダービー
の初々しい演技が印象的で、大学内の講堂に立てこもる学生を警官が排除する場面では権
力に立ち向かう若い力に思わず感動を覚えました。バフィ・セントメリーが歌う主題歌
「サークル・ゲーム」もとても良い曲でした。この映画は、バンバンが歌い大ヒットした
「『いちご白書』をもう一度」を通じて観られた方も多いかもしれません。YouTubeで改め
て「『いちご白書』をもう一度」を聴きましたが、作詞・作曲を担当した松任谷由実が歌
うバージョンではアップテンポの軽い感じがバンバンとは違う雰囲気を醸し出していまし
た。

70年代から80年代は、吹き替えが中心でしたがテレビで毎日のように様々な映画を見る機
会がありました。その先駆けの「日曜洋画劇場」は、映画解説者淀川長治の、本当に映画
好きな雰囲気に満ちあふれておりました。最後の「さよなら、さよなら、さよなら」の場
面は今でも目に浮かびます。

こんな感じで映画がとても好きなので、検定ブームの中で生まれたキネマ旬報社の「映画
検定試験」を受けたことがあります。検定試験自体は2016年を最後に終了したようですが、
当時2級に合格し、誰に誉められる訳でもなく自己満足でにやけていたことを思い出しまし
た。試験では作品・俳優・監督・音楽の知識が必要となり、テキストを通して懐かしい青
春時代が蘇ったものでした。

これからも思い出すままに映画にまつわることを書いていきたいと思います。(内)

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■編集後記■
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7月から図書館に異動されました新図書館課長のコーナー、いかがでしたでしょうか。映画
に関するあふれんばかりの知識と愛を感じたのは私だけ?図書館のB1Fには淀川長治編集の
こんな本もあります。(清)
『映画:淀川長治編. -- 作品社, 1991. -- (日本の名随筆 ; 別巻5).』(請求記号 :
914.608:N71:S5 / 資料ID : 0010010445)

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