中竹 俊彦

リンパ球を追う(シリーズ000) 前書き

リンパ球の世界(概観)

                 杏林大学 保健学部 臨床血液学 中竹 俊彦

前書き

 正常なリンパ球は、形態学的にどのように定義すべきか実際には難しく、文章で説明された公認の定義や「定説」といえるものがいまだにありません。

 以下は、正常なリンパ球の画像10枚についてそれぞれに解説をつけた実例です。ここでは敢えて画像を示しません。文字情報からその細胞の形態をイメージ構成できることが形態学の土台となる条件といえるからです。「イメージ」ができるように、基本的な所見への考え方のみについて記述した、一つの例として提示しましょう。

ここでは、わずか10枚の画像に対する解説の例文のみです。ところが、その文章量は実に8頁(A4サイズ)にわたります。詳細に形態を文章化すると、結果はさらに膨大な情報量になることは必然です。画像1枚が含む情報量がいかに膨大なものであるかを解説文が証明するだけの作業です。したがって、リンパ球の個々について、多数の画像を用いて、このHPで解説することは膨大になるために無理が伴います。

そこで、それらの詳細は「いつでも」、「どこでも」、「誰でも」自由に使えるように、専門家にお願いして商品化したCD-ROM医学教育支援ソフト・Blast Master /ブラストマスター」に盛り込みました(ユニバーサルコンピュータ(株))。 まず、上記の案内を検索して御覧ください。また、その教材本体である「CD-ROM」画面は、私の撮影した画像へ私なりの表現が記述されたものです。CD-ROM本体の文面はコピーしてワード文書ファイルへ貼付できるようにプログラムされていますので、ゆっくり検討していただけます(文字・矢印の色などに入力ミスがあったときは、ご容赦ください)。

 一方、リンパ球の形態を追っていく考え方は、基本的な記述として、拙著骨髄像の解析と表現法(第2巻)−リンパ球を追う−」に盛り込まれています(教材の御案内はこのページ・「リンパ球を追う」の文末を御参照ください)。

 

以下に、前記のCD-ROM ( Blast Master )」に盛り込んだ「解説」ならびに「詳細解説」の文面から、例文として引用しています。タイトル(見出し語)には色付けし、文面はそのままの形式でここに示しました。文中に出ている(○色矢印;紫色矢印など)の意味は、CD-ROM ( Blast Master )本体を入手して、各画像の画面で参照してください。

以下、ここの文面だけでも、○色矢印のつく「文字表現の意味」をイメージできるユーザーは、「文字→画像(イメージ)」への「変換能力」が優れた経験者に違いありません。前記の拙著が意図することは、形態を述べた文章から細胞像へのイメージを構成(イメージング)する、という訓練を目的とした企画のテキストです。

 体裁 B5版(本文 305頁)

 目次(序論・1〜24まで9頁)

 索引(欧文A〜Z 2頁、和文索引19頁 合計21頁)

  (頒布いたします)

入手方法の問い合わせ(nakatake@kdt.biglobe.ne.jp)半角アットマークで可能です。