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1263人の新入生を迎え、杏林学園入学式
  

 暖かく、穏やかな陽気となった4月8日(日)杏林学園入学式が三鷹キャンパス松田記念館で行われました。
 
 この春、杏林学園に入学したのは、大学院が医学研究科10人、保健学研究科6人、国際協力研究科30人、学部では、医学部91人、保健学部373人、総合政策学部337人、外国語学部305人、それに看護専門学校109人、別科日本語研修課程2人のあわせて1263人です。

 式ではまず、松田博青学園長・理事長が新入生を歓迎して、「自分の中身を充実させるための挑戦をして、社会が求める人材に成長してください」と式辞を述べました。この後長澤俊彦学長が「入学生全員が杏林大学で充実した学生生活を送り、胸を張って卒業式に臨むことを期待します」と新入生を励ましました。
 
 新入生は式の後「ボランティア活動やインターンシップなどいろいろなことにチャレンジしたい」「早く大学生活に慣れて、楽しいキャンパスライフを送りたい」など話しており、新たに夢をふくらませて学園生活をスタートさせました。





松田博青学園長・理事長式辞

 中国・韓国・台湾・タイ・ベトナム・ミャンマー・ネパール、7カ国からの留学生合計77名を含めて、今年も新しい学生をこの学校にお迎えできたことを嬉しく思っております。この学校は1966年、松田進勇によって創設されました。その建学の精神は「真・善・美の探究」であります。現在この学校は大学院に3研究科、大学に4学部と1専門学校を擁しております。学生総数はおよそ5千人強であります。

 私どもは皆さんをこの学校にお迎えして、まず皆さんと一緒に今までの先人が営々として、苦労して積み重ねてこられました真理・理論・技術・作品等々について共に学び、共に研究し、可能であるならばそこに新しい1ページを加えたいと思っております。また私どもは皆さんがこの学校に入られた後は、自分の意見・考えを、自分の言葉・文章で明確に表現して相手に理解してもらう、また相手が表現することを理解するという訓練をしていただきたいと思っております。
 一方で、皆さんは社会を構成する一員であります。社会は自分中心で自分のわがままだけを言い張ったり、金儲けのためだけに走り回る人材を求めてはおりません。社会が求めておりますのは自分より恵まれない人、弱い人々に接した時に手を差し伸べ、自分のできる範囲内で支援をする人材であります。皆さんが学校を出て、社会に巣立った時にこうした人材になるためには、学生時代に自分の中身を充実することが必要であります。具体的には、自分の専攻する分野以外の分野について研究する、文学作品に触れる、芸術作品に触れる、或いはコンピューターその他の技術的な訓練をする、外国語の検定試験を受ける、ボランティア活動を率先して行う等々であります。私どもは皆さんが自分の意志でこうした活動に率先して進もうという場合には、できるだけの支援をするつもりでおります。皆さんが学生生活を楽しみながらも、自分の精神的な向上を図るよう努力されることを期待して、私の歓迎の挨拶といたします。


長澤俊彦学長式辞

 社会人9名、留学生77名を含む1263名の諸君、杏林大学への入学おめでとうございます。教職員一同、皆さんを心から歓迎します。
 大学院3研究科に進まれた皆さん、今社会が大学院に求めているのは優れた研究者の養成、高度専門職業人の養成、優れた大学教員の養成の三つです。いずれの道を歩むかは本人の意思ですが、希望された教員の指導の下で明確な目標を立てて活発な研究活動を営んでください。
4学部、看護専門学校に入学した諸君、私立の大学は夫々の大学の建学の精神に基づいて教育が行われます。
 杏林大学の建学の精神は真善美の探究です。真とは謙虚に真理の追究をすること、善とは豊かな人間性を磨くこと、美とは誰の目にも美しく映える人になる感性を磨くことです。在学中たえずこの三つの理念を念頭において行動してください。

 3ないし6年間の大学生活を実のあるものにするには、特に入学してから半年の間に大学生活に適応することが大切です。言い換えると入学後の半年間で大学の環境に慣れて学習することが楽しくなると、おのずからその後の道が開けてくるということです。杏林大学はこの1年次教育を重視して教職員一同努力しますので、諸君も今を大事にしてください。
最近、青少年の活字離れが心配されています。活字を読み、かつ書くことが優れた思考力と創造力を育てます。そのために読書をする、教科書を見るだけでなく必ず書いて要点を整理する習慣を早くから身につけましょう。それによって思考力が増すとともに人とのコミュニケーション能力が増します。「読書力」という岩波新書のベストセラーを書いた 齋藤 孝さんは高校時代から始めて大学を卒業するくらいまでの間に文庫本100冊、新書50冊を目途に本を読むことを薦めています。

 三鷹キャンパスで学習する諸君、キャンパス内には全国有数の病院があり、1日数千人の人が出入りしています。ぜひ医学生、看護学生として恥ずかしくない行動をとってください。八王子キャンパスで学習する諸君、八王子市には23大学があります。幸い杏林大学の学生はいままで市民から好感の目で見られています。それにはボランティア活動を通じて種々の地域貢献をしたことも関係しています。是非、先輩に見習って杏林大学の学生としての誇りと節度を保って行動してください。
 杏林大学では入学式は三鷹、卒業式は八王子キャンパスで行う慣例になっています。今日入学式に参列した全員が、一度しかない人生の貴重な一時期を杏林大学で過ごせてよかったと実感できる充実した学生生活を送り、胸を張って八王子キャンパスでの卒業式に臨むことを切望して学長の式辞を終わります。

学長式辞映像 (Windows Media Video形式動画ファイル・524kbps)


2007.4.10更新