「癌の発生・進展におけるアミノ酸トランスポーターの役割」
【研究の概要】
アミノ酸トランスポーターは、アミノ酸の細胞内取り込みに必須のタンパク質です。腫瘍細胞はその増殖能を維持するために、多くの糖やアミノ酸を細胞内へ取り込んでいます。腫瘍組織におけるアミノ酸トランスポーターの発現を解析することで、新たな抗癌薬のターゲットとなる分子の発見を目指します。
【研究の対象】
悪性腫瘍と診断された方を対象とします。手術で腫瘍が摘出され、病理検査のため作製された組織標本を使用します。
【予定症例数ならびに研究期間】
予定症例数:頭頸部癌、乳癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、腎癌、前立腺癌、膀胱癌 300例
研究期間:倫理審査終了後 ~ 2021年3月31日
【研究の方法】
癌の病理検査組織の組織切片を用いて、その重要性が考えられたトランスポーターを中心に、癌組織での発現をin situハイブリダイゼーション法、免疫染色法を用いて観察します。解析の際、癌部と非癌部だけでなく、癌浸潤部と癌基部の比較検討も行います。合わせて、癌のステージにおける発現パターンの変化も観察します。
【研究場所】
杏林大学医学部薬理学教室
【予想される有害事象】
特になし。既に摘出された病理組織検体を使用しますので、本研究を目的に新たに検査を受けていただくことはありません。
【個人情報の保護】
本研究には患者様の貴重なサンプルを使用させていただいておりますが、すべて匿名化したデータを解析いたします。そのため、患者様の個人が特定されることは一切ありませんのでご安心ください。ご自身の病理検体がこれら検討に含まれることを希望なさらない場合には、下記連絡先までご連絡ください。
【倫理審査】
本研究は、杏林大学医学部倫理委員会において審議され、承認されています。
承認番号:816
承認日:平成28年8月18日
【研究体制】
研究代表者・研究責任者:
木村 徹 (杏林大学 医学部 薬理学)
共同研究者:
櫻井 裕之 (杏林大学 医学部 薬理学)
菅間 博 (杏林大学 医学部付属病院 病理部)
【連絡先】
木村 徹
杏林大学 医学部 薬理学教室
〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2
TEL : (0422) 47-5511(代) 内線3453
FAX : (0422) 79-1321(直通)
E-mail : kimura@ks.kyorin-u.ac.jp