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第13回Mind Body Interface International Symposiumにて保健学部臨床検査技術学科の石井さなえ准教授がベストポスター賞を受賞しました。

2023年11月03日

第13回Mind Body Interface International Symposiumが10月28日、29日に台湾のChina Medical Universityで行われ、保健学部臨床検査技術学科の石井さなえ准教授がベストポスター賞を受賞しました。

発表のタイトルは、’Chronic nasal inflammation in the lactation period induced transient and long-term effects of gut microbiota in mice’というもので、医学部感染症学の大﨑敬子教授との共同研究の成果です。

腸内細菌叢は生後から形成され、オトナと同じものを食べるようになると確立されていきますが、それまでの授乳期間中は構成が大きく変動します。この間に腸内細菌叢が乱れると様々な病気につながることが知られていますが、腸内細菌叢の乱れが生涯続くのかどうかは知られていませんでした。そこで本研究では、授乳期間中のベビーマウスに慢性鼻炎を起こすことで腸内細菌叢を乱し、そのマウスがオトナになったときの腸内細菌叢を調べました。その結果、授乳期の細菌叢の乱れはオトナになるまでにほぼ正常に戻りますが、オトナになっても増加してこない細菌がいることを発見しました。

幼少期に疾患などにより腸内細菌叢が乱れても、その後回復することができるというのは治療の側面から考えるとよいことだと思います。増加しにくい細菌については、積極的に外部から取り入れるなどすると治療効果が上がるのかもしれません。今回のマウス実験での結果がすぐにヒトに応用できるわけではありませんが、基礎研究を地道に続けることで一つ一つ明らかにし、医療に貢献したいと考えています。

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