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保健学部臨床工学科の瀬野晋一郎准教授が日本生体医工学会大会奨励賞を受賞しました。

2024年06月13日

第63回日本生体医工学会大会が5月23日から25日までカクイックス交流センター(かごしま県民交流センター)で開催され、保健学部臨床工学科の瀬野晋一郎准教授のポスター発表が日本生体医工学会大会奨励賞を受賞しました。

瀬野准教授の演題は「電気刺激によるかゆみの誘発と定量的評価の検討」です。かゆみは日常的に経験する感覚の1つですが、その症状が持続的かつ慢性化すると、就労・就学意欲の低下、睡眠不足、集中力の欠如などQOLを著しく低下させ、社会的に大きな損失を招くことが危惧されています。

現在、かゆみの評価は問診や視覚的アナログスケール(Visual Analog Scale, VAS)などが主流であり、これらは簡単で利便性に優れる一方、測定者や患者の主観的側面に影響されやすい欠点もあります。そこで、瀬野准教授らの研究グループでは電気刺激を利用したかゆみの定量的評価を考案し、測定システムを開発しました。本法は測定時に得られる2種類の電流閾値からかゆみを数値化します。今回、予備実験として健常者20名を対象に実施した研究内容を発表し、多くの参加者らと意見交換する中でかゆみの定量化が重要な課題の1つであることを改めて認識しました。開発中の測定システムは実用可能な段階ではありませんが、より多くのデータを収集・分析しながら定量的評価法を確立させたいと考えています。本法の実現により、かゆみに苦悩する患者のQOL改善を貢献できると共に、かゆみに対する治療方針や経過観察において有益な情報となり得ることを期待しています。

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