特集:遠距離介護

一離れていてもできること一
離れて暮らす親のことで、心配や不安を感じていることはありませんか。

・栄養のある食事を摂っているだろうか。
・掃除、洗濯、ゴミ出しなどは出来ているだろうか。
・体調が悪いと連絡があったが大丈夫だろうか。
・もしも急に具合が悪くなり、 家の中で倒れていないだろうか。

・・・とはいえ現実には頻繁に帰ることはできず、 罪悪感を感じることがあるか もしれません。 しかし、 自分で介護するばかりが正解ではありません。 遠距離介護には、「親子それぞれがこれまで通りの生活を維持する。」 「時々しか会 えないので、相手を思いやる気持ちを維持しやすくなる。」 といったメリットも あります。遠距離に暮らす親が少しでも安心して快適に過ごせるよう、離れていてもできることを考えていきませんか。

◆コミュニケーションを取る
お互いが負担にならない頻度で連絡を取る習慣をつくりましょう。 忙しくて親からの電話に出られない時は・・・LINEやメールなどを 利用して、時間的に制約されないスムーズなコミュニケーションを!

◆情報収集で、できるケアのあり方!
親より子のほうが、情報収集能力に長けているのではないでしょうか。 離れていても知恵や工夫で支えることも立派な親のケアです。 現地に行かなくても、活用できる制度やサービス、 地域に特化した サービス等を情報収集することができます。

◆できないことはサービスに頼る!
近居なら負担なく手伝えることも、遠距離であれば頻繁に手伝いに 行くことはできません。 最近は高齢者向けに多種多様なサービスが あります。 親子共々)が安心して暮らせるために、 サービスに頼る ことも大切です。 親ができるだけ自立した生活を送れるように、親が 自分でできることにはなるべく手を出さず、 親が不安に思っていること、困っていることなどをピンポイントでサポートしてくれるサービ スを活用するのもおすすめです。

■親の生活を支えるサービス

日常的に食事の買出しや準備が困難なときは……
■配食サービス
食材や食事を配達してくれる。 冷凍で配達してくれるサービスもあり。
例) ワタミの宅食、 ヨシケイ、 食卓便など

家事全般が負担になっているときは……
■家事代行サービス
料理、洗濯、掃除、買物、 庭の手入れ等多岐にわたるサービス。
例) ベアーズ、ニチイライフ、 かじまあるなど

病院への付き添いが必要なときは……
■自費介護サービス
病院への付き添い、家事、 見守りなどのケアが受けられる。
例) ダスキンライフケア、 クラウドケアなど

親の様子が知りたい、 何かあったらと心配なときは……
■センサー感知型見守りサービス
電気やガスの使用状況や、センサーで生活反応の有無を確認可能。
例) みまもりほっとライン (象印マホービン)、 ネットミル、あんしんテレちゃんなど
■コミュニケーション型見守りサービス
電話や訪問で、 健康や暮らしぶりなどを聞き取り報告してくれる。
例) つながりプラス (電話)、 見守りん (TV電話)、郵便局の見守り訪問サービスなど

連絡がつかない、 倒れているかもしれない、 そんな不安があるときは……
■駆けつけサービス
何かあった際、 ボタンを押すだけで通報が入り、必要に応じて駆け付ける。
例) 自治体による緊急通報サービス、セコム、 ALSOK など

介護度が上がったら……次のステップです。 早いうちから職場の上司や同僚に 話し、理解を得ることが必要です。

遠距離介護について参考になる書籍

■太田差惠子、 2019
『遠距離介護で自滅しない選択』 日本経済新聞出版社.
■工藤広伸、2020
『親が認知症!? 離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと』 翔泳社.

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