大動脈専門外来 開設のお知らせ

[2020.08.28]

大動脈専門外来 開設のお知らせ

 

このたび、杏林大学医学部付属病院 心臓血管外科において、新たな専門外来として大動脈疾患の診断から治療までを取り扱う「大動脈専門外来」を開設することになりました。

 

大動脈は心臓から全身に血液を送るための体の中で最も太い血管で、正常は、胸部2.5-3.0cm、腹部2.0-2.5cmの太さです。この大動脈に発症する病気を大動脈疾患と総称しており、「大動脈瘤」、および、「大動脈解離」が代表疾患となります。

 

 大動脈疾患の特徴は、他の循環器疾患と異なり多くの場合が無症状で経過します。症状の出現時、つまり大動脈破裂を伴った場合は、治療が間に合わない可能性が高く救命が非常に困難となります。この様な状況を回避するためには、早期診断、および、大動脈疾患別の専門的治療が必要となります。

 

 大動脈専門外来では、胸部、および、腹部領域の専門医師が、大動脈疾患の検査・診断を行います。また、当科においてはステントグラフト内挿術などの低侵襲治療、および、人工心肺使用による人工血管置換術を行なっており、大動脈疾患の状態を綿密に検討し、最適な治療方法を提案させて頂きます。さらに、大動脈疾患の原因、他の循環器疾患の合併、および、併存疾患(人工透析、膠原病、中枢神経疾患 など)においても総合病院として関連診療科と連携し、チームとして治療を行なっていきます。

 

 健診などにより大動脈疾患が疑われる方、また、大動脈疾患を有しておりお悩みの方は、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。専門医師が皆様のお役に立てる様、しっかりと対応させて頂きます。

 

 

                                                                                        杏林大学医学部付属病院 心臓血管外科

                                                                                                                                                 診療科長 窪田 博