臨床検査部概要・特色

診療科長からみなさまへ 診療科長からみなさまへ

部長/講師
大塚 弘毅

多岐にわたる診療を安全・正確な検査で支える

臨床検査はほとんどの疾患の診断や治療に大きく関わっており、現在の診療になくてはならないと言っても過言ではないと思います。
具体的には、がんや感染症、高血圧・糖尿病・脂質異常などの生活習慣病、呼吸器・消化器・循環器疾患、神経・筋疾患、内分泌疾患、アレルギー疾患や免疫病、難病や遺伝病、血液疾患、感覚器疾患、外傷など多岐にわたる疾患が臨床検査の対象となります。臨床検査はこのような様々な疾患の診断や早期発見、治療や予防に大いに貢献しています。この極めて重要な臨床検査を行うにあたり、安全で正確な臨床検査を提供する、検査待ち時間や検査受付から検査終了までの所要時間の可能な限りの短縮に努める、臨床検査の質の向上のため品質管理の国内外の基準をクリアする、最新かつ高性能の検査の導入や更新に努めることを心がけていきます。
さらに、がんをはじめとする難病の治療の進歩に伴い、治療に貢献するゲノム検査などの新しい臨床検査も進んでおり、このような新しい臨床検査も積極的に行っていきます。また認知症などで介護が必要な高齢者などを減らすために健康寿命の延伸が望まれていますが、健康寿命を延ばすためにも臨床検査で貢献したいと思います。

当部門の特色

臨床検査部は、迅速で正確な検査結果とフレキシブルな対応を心掛け、診療科から信頼される検査部を目標にしています。緊急検査は24時間体制で対応し、検査結果は電子カルテを経由し報告しています。
各種学会や研修会に積極的に参加し、外部精度管理調査への参加や内部精度管理の実施を行い検査精度向上に務めるとともに最新情報・技術の習得に努めています。2024年度日本臨床検査技師会精度管理調査において100%正解と高い評価を得ました。2024年度全国労働衛生団体連合会 腹部超音波検査精度管理調査においても評価Aを得ました。
また、内視鏡検査室にも臨床検査技師が3名配置され、資格を取得し業務を行っています。さらに、他の病院ではほとんど行われていない臨地実習も受け入れています。

スタッフ

部長 1名
臨床検査技師 30名(常勤)、3名(非常勤) (2024年11月現在)

業務内容

外来採血

外来採血室において外来患者の採血を行っています。採血支援システムを用いて患者間違いが起きないよう安全に気を配り、採血待合において外国の方にもわかりやすく英語表記のディスプレイを採用しています。

生化学・免疫検査

生化学・免疫検査、肝機能、腎機能、脂質検査、血糖検査、ホルモン検査、感染症検査、腫瘍マーカー検査などを行っています。

血液検査

血球計算、血液像検査、凝固線溶検査を行っています。

一般検査

尿定性・沈渣、穿刺液検査、便検査を行っています。

輸血検査

血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験および輸血用血液製剤の管理を行っています。

細菌検査

病原菌の検索、薬剤感受性検査、感染防止対策(病原菌検出情報の提供、環境細菌検査、手指細菌検査)を行っています。

生理検査

循環生理学的検査(心電図など)、呼吸生理学的検査(肺機能検査など)、神経生理学的検査(脳波など)、耳鼻科領域検査(聴力検査など)、超音波検査(心臓エコー、 腹部エコーなど)を行っています。

主要機器

  1. 採血業務支援システム
  2. 全自動生化学測定装置
  3. 全自動化学発光免疫測定装置
  4. 血液ガス測定装置
  5. 全自動血球計数測定装置
  6. 全自動血液凝固測定装置
  7. 全自動尿分析装置
  8. 全自動輸血検査装置
  9. 全自動遺伝子解析装置

資格取得

検査技術向上や知識のアップデートを常に考え、診療の一助となるよう資格取得や学会発表、研修会への積極的な参加を行っています。

臨床病理技術士 二級 微生物学 3名 臨床病理技術士 二級 臨床化学 1名
臨床病理技術士 二級 血液学 6名 臨床病理技術士 二級 循環器 1名
臨床病理技術士 緊急 6名 尿沈渣検査士 1名
認定一般検査技師 1名 感染制御認定微生物検査技師 3名
認定臨床微生物検査技師 3名 認定超音波検査士(循環器領域) 7名
認定超音波検査士(消化器領域) 9名 認定超音波検査士(体表臓器領域) 4名
認定超音波検査士(泌尿器領域) 1名 認定超音波検査士(血管領域) 1名
認定超音波検査士(健診領域) 2名 血管診療技師 1名
乳がん検診超音波検査実施技師 1名 心電図検定 二級 1名
健康食品管理士 1名 消化器内視鏡技師 2名
総合健診指導士 2名