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Kyorin Grand Rounds

救急外来における高齢患者への対応
~救急医療従事者に求められるコミュニケーション能力~

Brigham and Women‘s Hospital Harvard Medical School, Boston, USA Poster

演者: 大内 啓 先生

Associate Professor, Department of Emergency Medicine Brigham and Women's Hospital, Harvard Medical School, Boston, USA

演者紹介

末命の 6 か月の間に、75%の高齢者(65 歳以上)が救急外来を受診します。70%以上の高齢者が延命よりも生活の質を優先している一方で、系統的なレビューによれば、救急外来受診時には 56%から 99%の高齢者は事前指書をもっていないため、自分の望まない治療を受ける可能性があり、救急外来での受診は多くの患者に負の経過をもたらします。
アドバンスケアプランニング(ACP)はこのような状況に至る前に行われるべきですが、その一方、救急外来の受診は、高齢者にとって将来のケアに関する目的を立て、話し合うための重要な機会ともなります。
しかし、時間に迫られる救急部門においては、症状の不安定な高齢者との共有意思決定(shared decision making)は困難なままです。

救急医が患者中心のクライシスコミュニケーションを行なえるように、専門家によるベストプラクティスの推奨に基づいた救急外来対話ガイド(ED code status conversation guide)が開発されました。しかし、現在の実行パターンは、米国のベストプラクティスの推奨事項を反映していません。

この分野での究極の目標は、すべての救急医が老年医学と緩和医療の原則を統合して、患者中心のクライシスコミュニケーションを実行できるようにすることです。

日程

令和6年3月21日(木)17時30分から

主催

医学部国際化推進委員会、 医学部教員・職員能力開発室