2024年4月 掲載
2024年8月から米国 Vanderbilt University Medical Centerに
杏林大学海外特別研究制度を利用して留学中
（2024年11月現在）
出身：ベトナム
杏林大学医学部付属病院
循環器内科クリニカルフェロー
私は母国であるベトナムの大学で医学部を卒業した後、内科で3年間学びました。その後、パリ第七大学（当時）で循環器内科の専門教育を2年間受け、母国に戻り、それ以降はTam Duc Heart Hospitalで医療に従事。14年以上にわたる医師としての経験の中で、心臓病学と電気生理学におけるさまざまな職務を網羅しています。循環器疾患の専門家として歩んできた現在、心血管系の複雑さやカテーテルアブレーションの複雑さに強い関心を持っています。
Tam Duc Heart Hospital は、2008年に不整脈の集中治療を目的として電気生理学部門を設立。そこに参加している医師は全員海外での研修を受けており、私自身のさらなるスキルアップのためにも、高度な技術を持つ日本で学ぶことが理想だと考えました。そんな中、私が尊敬する杏林大学の副島教授と国際学会でお会いする機会があり、副島教授の指導の下で学びたいと思って杏林大学を留学先に選びました。
2023年の7月から杏林大学医学部付属病院でEPフェローとして働きながら学んでいますが、杏林大学は複雑な症例、特に電気生理学的な症例、心房細動、VT、デバイス植え込みなどの症例が多く、さまざまなスキルを身につけられる場所だと感じています。また、毎週行われる症例発表会でのディスカッションのほか、手技の見学、先輩医師のサポート、マッピング手技の実施など、臨床での実践的な実習によって、大きく成長できたと思います。ここでの研修は、期待以上のものとなっています。
10年以上前に留学していたときのパリの病院と単純に比較するのは難しいですが、私は日本の優れた患者ケアサービスに深く感銘を受けています。すべてのスタッフが、快適な環境で手術を受けられるように患者さんに配慮しています。
ベトナムに戻った後の目標は、杏林大学での経験と研修を生かして、心臓病学と電気生理学の専門性をさらに高めることです。特に、電気生理学の複雑な症例に対応できるエキスパートになることをめざしています。また、自分の知識と専門性を、同じ大学で学ぶ人たちや将来の世代に伝えていきたいと思っているので、研究にも全力で取り組んでいきます。
