第64回 桐朋学園院内コンサートを開催
~クラシックギタリスト荘村清志氏とのコラボレーション~

作成日時:2015年04月06日

桜が咲き誇る4月4日(土)、桐朋学園大学音楽学部による院内コンサートが外来棟待合ホールで開催されました。桐朋学園のご厚意により1999年7月から開始されたこのコンサートは今回で64回目を迎えました。

 


今回は、特別ゲストとして、昨年4月のコンサートへも出演された日本のクラシックギター界の第一人者である荘村清志氏をお招きしました。
入院患者さんやお見舞いの家族など、約130名の観客が開演を待ち受ける中、まず荘村氏による独奏で、グラナドスの「アンダルーサ」、ブローウェル「11月のある日」、タルレガ「アルハンブラの想い出」、スペイン民謡禁じられた遊びより「愛のロマンス」が演奏され、詩情豊かな演奏に来院者も足を止め聞き入っていました。
  
荘村清志さん            桐朋学園大生による弦楽四重奏

 

続いて桐朋学園大学2年生の大内遥さん(第1ヴァイオリン)、藤村もりのさん(第2ヴァイオリン)、湯浅江美子さん(ヴィオラ)、金子遥亮さん(チェロ)による弦楽四重奏で、モーツアルト「セレナード第13番ト長調:アイネ・クライネ・ナハトムジーク第1章」、ベート-ヴェン「弦楽四重奏曲第4番ハ短調 作品18-4第1楽章」、中村八千代「上を向いて歩こう」、エルガー「愛の散歩」が演奏されました。学生達は曲の合間に四重奏の音階や弦を弾ませて音色を変える技法などの説明を行い、観客の興味を一層高めていました。
そして最後に荘村氏と学生達の協奏で、A.ヴィヴァルディ「ギターと弦楽四重奏のための協奏曲イ長調」が披露されました。

 


拍手が冷めやらぬ中、本学園の松田博青理事長は演奏者や桐朋学園の小柳敏志理事長、小野 潔演奏科長をはじめ関係者の方々に長年に渡るご厚意に謝意を述べました。桐朋学園の小柳敏志理事長からは、荘村氏へ学生との共演にお礼が述べられ、患者さんたちに「このコンサートは学生たちに大変いい勉強の機会になっています、楽しんでいただけましたでしょうか」と話しかけました。
このあとアンコールのリクエストに応え、桐朋学園大生による4重奏で葉加瀬太郎の「楊熱大陸」がリズミカルに演奏されると、子どもから大人まで全身でリズムを取り演奏を楽しむ姿が見られました。続いて、荘村氏のギターとともに、映画「ディアハンター」のテーマ曲が披露され、高揚した雰囲気の中でコンサートは終了となりました。
荘村氏は、「病院で演奏を聴いてもらうという滅多にない機会に感謝しています。また若い演奏家の皆さんとの共演を楽しませてもらいました」と感想を述べました。
看護補助者に付き添われて鑑賞していた入院患者からは、「とても楽しくリフレッシュできました。病院の中でコンサートがあることはとてもいいですね」と話していました。

 

次回の桐朋学園院内コンサートは7月11日(土)に開催予定です。