日本リウマチ学会関東支部学術集会で石川医員が若手奨励賞

作成日時:2022年12月21日

 第32回日本リウマチ学会関東支部学術集会が12月10日、11日に六本木アカデミーヒルズで行われ、腎臓・リウマチ膠原病内科 石川まりな医員が若手奨励賞を受賞しました。

 受賞の演題は「成人発症スティル病の経過中に出現したM蛋白血症を契機にSchnitzler症候群との異同が問題となった一例」です。Schnitzler症候群は蕁麻疹様皮疹とともにIgMもしくはIgG型のM蛋白血症を呈する自己炎症性疾患であり、マクログロブリン血症をはじめとするリンパ増殖性疾患の合併が予後を左右する疾患です。世界でも300例程度の症例報告のみで非常に希少な疾患であり、見逃されている可能性が高く、成人スティル病をはじめとする自己炎症性疾患やリンパ増殖性疾患との鑑別が重要です。特異的なマーカーや遺伝子異常は同定されておらず症候から総合的に診断する必要があります。今回報告した症例は当初は診断基準を満たす症候が揃わず別の類縁疾患として治療されていましたが、約10年の経過を経て徐々に症候が揃っていくという特異な経過を経て診断に至りました。希少疾患でもあることから想起できるかが鍵になること、一度下した診断に対しても常に批判的吟味を持つ姿勢が重要であるという教育的メッセージがあると考えます。

 石川医員は受賞を受けて、「このような賞を頂くことができ大変光栄です。要伸也教授、駒形嘉紀教授をはじめとする先生方にご指導いただき大変感謝しております。今後ともリウマチ膠原病内科医として精進していきたいと思います」と話しています。