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肺を鍛える?

 「肺を鍛える」ことはできるでしょうか?
 ジョギングなどを始めた当初は1km走るのも息が切れていたのが、続けていくうちに10km以上走っても平気になってきます。 これは、肺自体がよくなるのではなく、いわゆる有酸素運動を繰り返すことによって、体が酸素をより有効に利用できるようになるからです(運動時最大酸素消費の改善)。 私の専門である肺癌の治療においては、肺活量などの換気機能だけでなく、階段が楽に昇れるかなどの運動負荷テストも手術が可能かの判断に重要です。 肺気腫が強く通常の基準では手術は難しい患者さんでも、日常の運動能力が保たれているとなんとか手術を行うことができます。
 また、換気機能の改善、つまり、肺へ空気の出入りさせている各種の筋肉を鍛えることはできます。 呼吸に関与する筋肉は、横隔膜、内外肋間筋、斜角筋、腹直筋、胸鎖乳突筋、大胸筋、外腹斜筋など非常に沢山あります。呼吸を整えながらのヨガやラジオ体操などで、これらの筋肉を鍛えるのもよいでしょう。

 数年前、途中までですがヒマラヤに登った友人が、土産話の中で「ろうそくを吹くような息をすると楽だったよ」と言っていました。  これは、口すぼめ呼吸といってPEEP(呼気終末陽圧)つまり肺の中の気圧を高めて酸素がより有効に血中にはいるようにする呼吸法で、彼はそれを自然に学んだようです。
 このように、ふだんの有酸素運動や呼吸法の練習は大事です。しかし、実は、臓器としての肺自体は鍛えてよくなるものではなく、加齢に伴い少しずつ気腫性の変化などがおこり機能としては低下していくのです。 したがって、一番重要なのは、臓器としての肺を大切に使っていくこと、特に喫煙などによって肺を痛めないように心がけることです。

(近藤 晴彦:杏林大学病院呼吸器・甲状腺外科教授)

杏林大学新聞 第11号より抜粋
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