病院・診療科について“ボランティア先進病院に学ぶ” 講演会を開催
作成日時 2011年07月16日


講演では始めに山崎さんが東大病院におけるボランティアの経緯について説明し、17年前に新外来棟オープンと同時に患者サービスの一環として導入されたことや百貨店協会などの協力によって患者さんへの接遇が改善されていったこと、活動範囲が広がって患者さんからは「ブルーのエプロン(ボランティアの服装)を見ると安心する」と言っていただけるようになり病院に欠かせない存在になっていることなどが紹介されました。
続いて現在の活動状況について、ボランティア登録者は今年2月現在で178名、一日平均して25名から35名が活動し50歳台から70歳台前半の方々が主力を担っていること、外来のガイドや図書の貸し出し、入院している子どもたちの遊び相手、七夕の笹飾りやクリスマスなどのイベントの際の患者サポートなどを行っていることを説明しました。
また、年3回講演会を行って知識やスキルを高めるとともに、活動時間の長いボランティアには感謝状などを贈っており、中には5000時間に及ぶボランティアの方もいるということです。更に、患者さんからの信頼を裏切らないように、ボランティアの方々には個人情報は漏らさないこと、謝礼は受け取らないこと、服装は清潔を保つこと、健康管理に気をつけることなどを守ってもらっているということです。

医療サービス担当
三瓶敏光さん

ボランティアコーディネーター
山崎ゆみ子さん
山崎さんに続いて三瓶さんからはボランティアの募集方法などについて説明があり、年1回年度はじめに募集を行っていること、23区内のボランティアセンターや大学など48の学校にポスター掲示の依頼を行っていることなど、募集や面談に力を入れていることが報告されました。
講演のあと質疑応答があり、会場から活動を活発化させ成功させるためのカギは何かと質問があったのに対し山崎さんは「病院側がボランティアの方々を自分たちの手足=補助者と考えたら間違いだ。患者さんの役に立ちたいというお気持ちをしっかり受け止め、病院全体が感謝の念を抱き、『ありがとう』『御苦労さま』という言葉かけが継続・発展させる力になる」と示唆に富んだ説明がありました。
当院では三鷹市老人クラブ連合会の皆さんなど、37名がボランティアとして活動していますが、外来ボランティアは2年前に始まったばかりで、これから本格的にボランティアに取り組む本院にとって、この日の講演会は大変意義深いものとなりました。