病院・診療科について当院産科が厚生労働大臣表彰

作成日時 2013年01月31日


 当院産科が産科医療功労者厚生労働大臣表彰を受賞しました。この表彰は長期にわたり地域の産科医療を支え、推進に貢献した団体・個人を表彰するもので、当院の多摩地区における周産期搬送システムの協力等、東京都の産科医療への貢献が評価されたものです。平成25年1月22日(火)、中央合同庁舎で行われた表彰式には、看護部の砥石和子副部長と増永啓子師長が出席し、壇上で厚生労働大臣政務官から表彰状と盾を受け取りました。

 増永師長は表彰を受けて「始めた当初は苦労もありましたが、現在は東京都全域の産科医療施設の先生方の協力を得ながら、円滑に母体搬送調整を行うことができています。今回の表彰は、これまでの自分たちの業績を評価していただけたということで、大変光栄に思っております。当院の周産期搬送コーディネータは助産師が行っており、妊産婦の状況を的確に判断し、妊産褥婦の搬送が速やかに行われるよう努力しています。助産師が母体搬送調整を行うことは、産科医師の負担を軽減し、医師の診療が必要な患者に対し診療時間を確保することにもつながっています。また、周産期搬送コーディネータを担当している助産師は、妊産褥婦へ直接的な助産ケアの提供ではなくても、間接的に母子の安全を守る役割を果たしていると感じながら業務を担っています。今後も引き続き、多摩地区にとどまらず東京都の産科医療の重要な担い手として周産期搬送コーディネートを行うとともに、各施設の医師・助産師・看護師と顔の見える連携を強化し、母子にとってより迅速で安全な搬送調整を行っていきたいと思います」と話しています。


 

※周産期搬送システム・・・24時間体制で、多摩地区の1・2次施設からの母体搬送受け入れ依頼に対して、当院での受け入れ調整や多摩地区の周産期連携病院、23区内の総合周産期センターなどへの搬送調整を行います。当院では、平成21年3月から周産期搬送コーディネータを設置し、多摩地区における母体搬送調整を医師に代わって助産師が行っています。多摩地区の母体搬送は、東京都内の約3分の2の地域をカバーしているものの、総合周産期センターは当院を含めて2施設しかありません。当院で受け入れが困難な場合は、周産期ネットワークを活用して母体搬送を受け入れる施設を探索することで、総合周産期母子医療センターとしての調整機能の役割を担っています。母体搬送依頼は年間約400件あり、平成23年度は376件の依頼があり、当院以外の多摩地区内での受け入れ調整(157件41.7%)や23区内への搬送調整(68件18%)を行いました。