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医学部薬理学教室Promsuk Jutabha博士研究員が第33回日本トキシコロジー学会学術年会優秀研究発表賞受賞
 平成18年7月3日−7月5日に名古屋国際会議場で開催された「第33回日本トキシコロジー学会学術年会」において、医学部薬理学教室Promsuk Jutabha博士研究員が優秀研究発表賞を受賞しました。
 本学術年会は毎年一回開催されており、全国の施設から応募のあった演題のうち厳選された30題のみが口演発表され、審査の対象となりました。

 「セファロリジンのトランスポーター介在毒性のDNAマイクロアレイによる解析」と題するJutabha研究員の研究は、腎障害を惹起することが知られるセフェム系抗生物質セファロリジンの毒性発現機序を明らかにしたもので、厚生労働科学研究費補助金萌芽的先端医療技術推進研究事業「トキシコゲノミクス手法を用いた医薬品安全性評価予測システムの構築とその基盤に関する研究」の一環として行われたものです。
 セファロリジンは、有機アニオントランスポーターを介して腎尿細管細胞に取込まれますが、この過程がセファロリジンの毒性発現の重要なステップとなります。
 Jutabha研究員は、当教室で見い出した有機アニオントランスポーターOAT3を安定発現させた細胞を用いてセファロリジン毒性へのトランスポーターの関与を実証し、その細胞内機序をDNAマイクロアレイ解析により明らかにしたもので、トランスポーターを介する化学物質の毒性発現機構(トランスポーター介在毒性)のマイクロアレイ解析に一般的に応用可能である点が高く評価されました。
 Jutabha氏は、上記トキシコゲノミクス研究事業の流動研究員であり、5年間の研究の成果が本受賞となりました。
薬理学教室教授 金井好克

2006.7.21
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