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永松信哉教授(生化学教室)第27回日本医学会総会で講演

 第27回日本医学会総会が2007年4月6日から8日まで大阪で開催され、杏林大学医学部生化学教室の永松信哉教授が糖尿病をテーマにしたシンポジウム「糖尿病はどこまでわかったか―原因遺伝子と発症メカニズム―」の中で、「インスリン開口分泌と糖尿病」と題した講演を行いました。

 永松教授は講演で、膵β細胞からのインスリン分泌の分子機構を明らかにすることは、糖尿病におけるインスリン分泌不全の病態生理を解明する上でも重要な課題であることを説明し、全反射蛍光顕微鏡(TIRF顕微鏡)によるインスリン分泌の可視化画像解析法を用いて解明されたインスリン分泌の分子機構の最新の知見(Cell 129:359-70, 2007; J. Cell Biol. 177:695-705, 2007)を発表しました。

 糖尿病患者は地球規模で増加し、2025年には3億人を超えると推定されており、その予防法や革新的治療法の確立が急がれています。従来法とは異なる画像解析法を用いたインスリン分泌分子機構解明へのアプローチは新しい糖尿病薬、治療法の開発に直接つながる大変画期的な研究であり、講演は注目を集め、活発な質疑応答も行われました。

 今回、永松教授が4年に1度の日本医学会総会において、日本の糖尿病学の5人の代表者の一人に選ばれ講演したことは、本学の糖尿病基礎研究が日本をリードしていることを如実に示しているものと思われます。
医学部生化学教室 准教授 今泉美佳

2007.6.4
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