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医学部生化学教室 永松教授のグループがインスリン分泌のメカニズムを解明 |
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杏林大学医学部生化学教室の永松信哉教授と今泉美佳准教授らは、膵β細胞でのインスリン分泌機構をイメージング解析法により解明し、米国の科学雑誌『The Journal of Cell Biology』の5月21日号に報告しました。
(http://www.jcb.org/cgi/content/abstract/177/4/695)
食事の摂取により血中グルコース濃度が上昇すると膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞からインスリンが2相性(初期相と第2相)に分泌されます。
特に2型糖尿病は分泌初期相の低下が引き金となって発症することから、分泌初期相のメカニズムの解明が強く望まれていました。
そこで本学の永松教授や今泉准教授らの研究グループは、全反射蛍光顕微鏡(Total
Internal Reflection Fluorescence Microscopy)を用いて膵β細胞内インスリン貯蔵顆粒のイメージング解析を行なった結果、分泌初期相では形質膜蛋白質であるシンタキシン1A上にドッキングしているインスリン顆粒からインスリン分泌がおこり、第2相ではシンタキシン1Aとの相互作用なしに分泌されることを発見し、インスリン分泌初期相の詳細なメカニズムを初めて明らかにしました。
実際、2型糖尿病モデル動物であるGKラットではシンタキシン1Aが低下していることから、シンタキシン1Aの発現・機能異常による分泌初期相の低下が2型糖尿病発症の直接の引き金になっていると考えられます。
この発見は、従来とは異なった新規の糖尿病薬、治療法の開発に直結するものであり、今後の研究の展開が強く期待されるものです。
なお、この研究は本学細胞生理学教室の赤川公朗教授、藤原智徳講師、臨床検査医学教室の渡邊卓教授、解剖学教室の川上速人教授、秋元義弘准教授との共同研究であり、本学の研究者が一丸となって成し遂げた成果といえます。
≫日経バイオテク・オンラインでも紹介される
「インスリンの分泌第1相にシンタキシン1Aが関与、杏林大学が全反射蛍光顕微鏡で解明」
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2007.6.4 |
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