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日本禁煙推進医師歯科医師連盟(略称・禁煙医師連盟、1600名)は1992年に結成され、タバコの害を知らない人、タバコは単純に嗜好品と思いこんでいた人たちに正確な医学の知識を広めてきました。毎年一回の総会の後には学術総会を開いてきましたが、今回あらたに日本禁煙学会として発展的に改組したものです。
禁煙医師連盟の活動としては航空機を全面禁煙化、大相撲の会場内を禁煙化といったように、受動喫煙の防止が一つの大きな方針で、未成年・若い女性をタバコから守るというのがもう一つの大きな方針でした。
前者は健康増進法の施行に伴い、徐々に効果を上げていると思います。受動喫煙でもタバコの被害にあうのだということは徐々に知られてきましたが、当初は何を馬鹿なことを言っているのだという無理解が多かったように思います。
未成年・若い女性はタバコを始める時期が早ければ早いほど、中毒になり、かつ止めにくくなります。高3の喫煙率は55%にもなります。美しい女性がタバコによって徐々にしわが増え、剣呑な表情に変わっていくのを見ていることは実に忍びないものがあります。また妊婦が喫煙をしているとその児のIQが低くなり、身長も伸びなくなることが明らかにされています。
年々女性の喫煙率が増加しており、私たちは危機感を持っています。わが国の政策は国民を守るのでなく、JTを守ってきたのです。タバコの自販機も大きな問題です。きらびやかな自販機が大手をふるって置いてある状況は日本だけで、しかも62万台もあります。これを何とかしなければと思う人は多いでしょう。
わが国だけでタバコによる死亡は10万人を越えています。AIDS, 狂牛病、交通事故はあれほど騒がれましたが、タバコには比べるすべもありません。アメリカのタバコ会社の重役の発言が内部文書にあり、公開されました。それによると「タバコなんて、貧乏人と有色人種にくれてやれば良いんだ。自分ではまさか吸わないさ。」と言ったのです。
皆さん一人一人がタバコに対して毅然として立ち向かうことが大切だと思います。 |